2022年05月04日
火縄銃の有効射程
火縄銃の有効射程と言うのは一般的にかなり短いと思われています。
50mより離れると当たらないとか、弓矢より劣るだとか。
冗談みたいなことが大真面目に言われています。
50mなんて現代のエアガンでもまあまあマンターゲットに当たるのでは。
散弾銃のバードショットなら弾速の減衰からして有効射程が短いですけどね。
以前、口径が大きくなると射程が延びるという砲術家レベルでの内容を書きました。
普通の軍用銃をちゃんとした兵士が撃つときは300mぐらいまで近づけば撃ち始めるとも。
今回は一般の農民兵レベルで考えてみます。
まず、有効射程と言うのは用途によって変わります。
現代で言うと警察の狙撃銃なんかは人質を取った相手を一発で確実に行動不能にし、
人質には当ててはいけないということで銃の性能的にも狙撃手の能力的にもかなり余裕を持った距離が有効射程でしょう。
次に特定の人物を狙った狙撃も二の矢が撃てるかわからないのっで確実性が重要になります。
怪我させただけってわけにもいかないでしょうしね。
動物に対する狩も外したら逃げられる可能性が高いです。
まあ、逃げられるだけと言えばそれだけなんですが。
そういう風に考えると、大人数の合戦なんかは誰に当たってもどこに当たっても良いし、
弾に余裕があって相手が徐々に近づいてくるなら当たる可能性のある距離で撃っておいて損はないとなるわけです。
そのため、命中率より発射速度を重視した軍というのもあります。
一発必中だと考えなければ有効射程が延びるので、今回はそういう合戦を考えてみます。
しかしながら、ある一定の距離を離れると銃の命中率(集弾性)に関係なく全く当てられないということも考えられます
弓矢の時代は弓を使う人間はほとんど訓練された武士で、使えない人は投石でもした方が良いぐらいだったかもしれません。
銃は農民でもすぐの訓練で使える反面、その当たる限度が50m程度だったという可能性もあります。
恐らく、水平射撃で当たるのがそれぐらいまでなんですよね。
弓矢っていうのはまあまあ安定して射ることができる人は、距離が離れていても、命中率が低くても数を射れば当たると思います。
その距離がいくらかわからなくたって、手前に落ちたか飛び越えたかで修正ができます。
届く範囲はそのうち当たるよと。
ところが、銃は弾はど見えないのです、どこまで飛んでいったか分からないぐらい飛ぶのに。
身近に考えられるよう投石で例えてみます。
投げやすいサイズの粒ぞろいの石が用意されていて、離れた割と大きな鉄板に投げてくださいと言われても、大抵の人はそのうち当たるでしょう。
しかし、それが真っ暗闇の夜中に鉄板だけ何とか見えているような状態となれば、力加減や角度を変えながら暗中模索で投げて、当たった音がして初めてどのように投げれば良いのかわかると思います。
それで当たるようになったところで、また違う距離の鉄板に当てろと言われれば、さっきまでの軌道が見えていないので参考に出来る部分が少ないです。
そういう意味ではエアガンなんかは弾道が見えるので実銃よりずっと修正射撃がしやすいわけですね。
つまり命中率というと弾の分布を考えてしまいますが、射手が弾道の曲線を覚えていないとそもそも分布域が相手から外れている場合があり、
そのまま撃ち続けるといつまでたっても絶対に当たらないのです。
銃の訓練は操作法と正照準の狙い方がまずは基本で最低限。
ここが火縄銃で50m程度だと思います。
いえ、100mとまでは言えませんがもうちょっと離れても大丈夫でしょうけど、キリ良く確実なのがそれぐらいと。
現代で言うと拳銃ぐらいの山なり弾道でしょうからね。
それ以上は各距離で実際に撃ってみて、距離ごとの狙点を確認しておかなければなりません。
弾道が見えないので、的を撃って実際に着弾するまで試行錯誤して、
当たったときの狙点を覚える、それを各距離繰り返すと。
しかも、その的への着弾も紙や木が相手だと実際に見に行くか、誰かに的付近で見ててもらわないと着弾したのかすらわからないのです
そのようなことを命中率の悪い銃でやると労力がまた膨大に増えます。
当時の各流派の教本でも各口径、各距離ごとの狙点や構え方は書いてありますが、
実際にやってみずにできるか、本当に教本通りになるとしてそれを信じて撃ち続けられるかですね。
仮に距離ごとの撃ち方を完全に覚えたとして、何らかの要因で一発外した時にそれでも狙点は合っていると信じて撃ち続けられるかどうか。
本当に狙点が違った場合はそのままいくら撃っても当たらないかもしれないわけで、なかなか強い精神が要ります。
ベテランのパイロットでもは空間識失調になると計器を信じられなくなるわけですから、自分の覚えている狙点を信じるというのは難しいです。
長距離射撃が夜間飛行並みに難しいとまでは言いませんけどね。
何にしろ、農民兵には厳しい話でしょう。
現実は風も吹いているでしょうし。
火縄銃でも照尺があったり、距離ごとに取りつける器具などを使うと狙点を把握するのが楽で、かなり信頼もできると思いますが、
日本人が本格的に照尺を使うのはエンフィールド銃からかもしれませんね。
これは農民兵でもすぐに使えるので、誰の有効射程も一気に延びてもおかしくありません。
そのエンフィールド銃の照尺を外して火縄銃タイプの慣れた照門にしてしまう人もいたかもしれませんが・・・
火縄銃の長距離射撃は銃の集弾性能よりも人間の方が暗中模索という話でした。
航空機を対象とした場合なんかは、曳光弾でも混ぜないと本当に当てられないだろうなと思ったのは余談ですね。
2022年05月03日
SS9000
今更ながら手に入れてしまいました。まあ、付属品の方が豪華だったのです。
7mm鼓弾で完全にノーマルです。
実家にもう一丁ありますが、リアサイトが壊れていたので久々のアイアンサイト。
スーパー9と違ってスプリングも軽いのでコッキングが楽でカートもよく飛んでいきます。
やっぱり、カート式は楽しいですね。
大きなシリンダーがこの銃の特長ですね。
世代と違う(平成初期生まれ)のですが中学生のときはこれで遊んでいたので懐かしいです。
むしろ、自分より若い世代の方がクラウンのスーパー9の10歳以上用で遊んでいて馴染みがあるかもしれませんね。
詳しいインプレは・・・この個体の状態も良くないのでやめておきます。
2022年05月01日
人は撃たれて吹っ飛ぶか
映画などでは銃で撃たれた人間が飛んでいく描写があります。
ショットガンとかマグナムハンドガンとかで撃たれると特に。
しかしながら現実で撃たれて人が飛んでいくということはあまりないようです。
作用反作用の法則があるのだから、撃った人が吹き飛ばないのだから、撃たれた人も吹き飛ばないという話もあります。
確かに説得力がありますが、相手が細切れになるショットガンを撃って肩が細切れになったとか、スイカが弾けるマグナムハンドガンを撃って手が弾けたという話も聞きません。
では、本当に銃には人を吹き飛ばす威力がないか計算してみましょう。
私の好きなマグナムハンドガンのM29は16gの弾丸が450m/sで飛んでいき、1600Jのエネルギーになるそうです。
では、体重65kgの人が1600Jで動く速度を考えると
√1600/65X2≒7m/sで25km/hとなります。
同様に猟用の12ゲージの猟用32g装弾で初速400m/sと考えるとエネルギーは2600J
65kgで9m/s程度です。時速になおして32.4km/hとなります。
ほぼ全力疾走の速度ですね。
これらは弾丸のエネルギーがすべて人体の移動に使われた場合の速度ですが、
考え方によっては全力疾走の人に体当たりされたときのエネルギーとなります。
これは人間が吹っ飛ばされると考えても良いぐらいではないかと思います。
つまり、弾丸のエネルギーは人を飛んでいかせるのに十分な値ですが、
人体の破壊にエネルギーが使われるので移動はあまりしないと。
では、射手側の受けるエネルギーを考えてみましょう。
簡略化のため火薬の発射ガスの質量を今回は無視するのでいくらか実際のエネルギーより小さくなりますがそれで計算します。
12ゲージのM870の質量3200gだとすると弾丸の質量の100倍となります。
銃単体が跳ねあがり無しで弾丸が飛んでいく反対方向の真後ろに動くとすると、
速度比は質量比の逆数と等しいので弾速の400m/sの1/100の4m/sになります。
ここでエネルギーについて考えると重量に比例して速度の2乗にも比例するので、
質量の大きい方が重量倍されるけど速度が質量分の1になるため、結局のところエネルギーも質量比の逆数になります。
つまり、32gの弾丸を2600Jで撃ち出したM870は人の支えがないと4m/s の26Jで後ろに飛んでいくと。
26Jはそれなりに痛そうですね。
ここで人間が構えて人体の重さも銃に加算されたと考えます。
銃をガッチリ肩に押えて銃と射手が一体になると考えて、銃と上半身が合わさってキリ良く32kgだとしましょう。弾丸質量の1000倍になるわけですから、速さもエネルギーも1000分の1の0.4m/sで2.6Jとなります。
こうすると物凄い小さな値になりますね。
まあ、実際には明らかにもっと痛い反動があるので、人体は軟らかいので質量的一体感はそんなに出ないのでしょう。
作用反作用の法則で働く力は同じですが、受けるエネルギーは全然違うことが分かったと思います。
銃弾が速度変わらず相手を貫通したら、エネルギーは弾丸に残ったままですが、相手で止まってエネルギーが全部伝わったとすると、射手の受けるエネルギーとは桁違い(それこそ吹っ飛ぶほどの)のエネルギーを受けることになるのが銃の本質のようです。
射手の受けるエネルギーは銃をガッチリ保持するほど小さくもなると。
まあ、普通のライフルの場合は受け流した方が肩が痛くならずに済みますが、フルオート火器の場合は受ける反動のエネルギー自体が小さくなるので、制御しやすくなるでしょう。
本題?に戻ってエネルギーが足りているならば本当に人が吹き飛ぶ場合があるかを考えると、例えば散弾を防弾チョッキで広範囲で上手く受けて、諸々の変形ではなく移動に上手く変換出来たら飛んでいくかもしれません。
あとは、驚いた人が勝手に飛び上がった場合など。
実は前々からオートマチックの銃の動作(特にショートリコイル)はあまり理解されていないので、
感覚的ではなく数値的に説明してみたいということの導入でした。
2022年04月09日
取って付けたような
真ん中の五分玉(6.8mm)ぐらいの火縄銃をヤフオクで入手しました。
まだ手入れをしっかりしていないので正確な口径はわかりませんが。
下の三分玉、上の八分玉と外観の華奢さは同じようなものですね。
パイソンと比べて華奢なのがわかるでしょうか。
手持ちで二番目に小口径な銃となりました。
正直、部品の欠品や破損などもあり、同じぐらいの普通の火縄銃の3倍、想定の2倍ぐらいの額になりましたが、
小口径ということで無理して買ってしまいました。
それでも満足しているのですが、後から付けられた飾りだけは不満です。
前提的にとてもシンプルな銃なのに、柄の空いているところに代わりを釘(鋲?)で止めましたと安易に価値を上げようとした感じです。
ただ、空間を埋めるために並べただけのような配置で、木部の上に乗っている感じです。
もしくは、載せただけの段差をパテのようなもので滑らかにな斜面にしようとしていた痕もあります。
最初からついている飾りはこの銃のように木部が飾りに合わせて彫ってあるのでほとんど出っ張らないのです。
逆に言えば、剥がしても釘の穴ぐらいしか残らないので目立たないように剥がせそうですね。
こんな飾りを後から付けられたのもこの銃の歴史と言えば歴史なのですが・・・そんな昔でもないと思いますね。
いつでも剥がせると思えばこのままでもいいのですが、全くもって不似合いです。
2022年04月04日
思い立ったら・・・
手元にマルイとクラウンとエアリボルバーのパイソンがあり、
3.5mぐらいでマルイのを粘着式ターゲットを撃っていたら思った以上に当たったので、
2社のグルーピング比較テストをしようと思い立ちました。
そして5m確保して撃ち始めるとマルイのは0.12g弾で鬼ホップ・・・
クラウンもクラウンでどこに飛んでいくかわからない。
0.25g弾は落ちすぎて、0.2g弾で少し上を狙うぐらいがどちらもいい感じなのですが、
どちらにしろ当たらな過ぎてテストにならないと投げだしました。
もうちょっと大きな的が必要だったかもしれません。
あと、厚紙が少し凹むだけなので見るのも大変。
ついでに、射撃の腕が落ちすぎていて重めのトリガーが上手く引けないと。
反省点だらけで諦めることにしました。
2022年04月03日
12/100丁の軍用火縄銃
四匁三分玉(口径約14mm)の軍用火縄銃です。
この銃は珍しいことに銃身が一本の目釘が前にあるのみで固定されています。
普通は2~4本で、一本というのは短筒ぐらいですね。
戦場で何かトラブルで急いで尾栓を外したいなんて時には一本だと早いでしょうけど、
それでもそんな余裕があるかはわからないです。
全般的に飾り気のないものになっています。
いつもの二匁と比較。
口径が大きい分だけ全体的に太いです。
銃身後部を揃えて並べると銃身が短く、柄が長いです。
いえ、柄の長さはこれぐらいが普通なのですけどね。
実は銃床の墨書きが購入の大きな理由の一つです。
どこかで100丁作ったうちの12丁目らしいです。
50番ぐらいまでの番号を見たことはありますが、本当に100丁作ったとなると多いですね。
しかも、みんな四匁三分玉ということなら、火縄銃はみんな口径がまちまちと言えど、
同じところに配備したものは口径を揃えていたとわかります。
まあ、そこはある意味当然ですし、銃を見るより当時の注文書を見た方がわかりやすいはずですけどね。
台師の名前はあまり見ない名前です。
銘は普通に国友で江州国友源右衛門 充胤です。
この羊羹色は刀の茎と同じで、日本のものらしい自然な色です。
銃身と尾栓にも十二とあります。
尾栓もそれなりに出来が良いです。
銃身を固定する目釘が前方に一本だとすると、銃身後部は尾栓が銃床に入っていることで固定されるのみです。
じゃあ、尾栓と銃床はピッタリなのかと言うとこれもまあまあぐらいですね。
固定される感じはありますがタイトではありません。
そもそも銃身下面は銃床の溝にしっかり当たっているので、尾栓は上に行かないようにだけしてあればいいのですけどね。
ピッタリなものを見てると他の銃にも期待してしまうのです。
目釘をなくすぐらいだから工作には自信があるのかなとか。
まあ、組み立ては大変になるのですけど。
カラクリはカニ目式の内カラクリです。
鋲がバネの固定も兼ねていますね。
面白いのが引き金の軸が珍しく金属製で、しかも穴が貫通していないので表側から抜けるようL字になっているようです。
外してみようと思いましたがなかなかきつく、無理すると銃床に傷が増えそうなのでやめました。
少なくともサイズの合った抜き治具でも作らないと上手く抜けなさそうです。
金具師の打刻は榮でしょうか。
火挟の軸を止める閂も金属製です。
本当に飾り気がないですね。
普通は火縄消しの穴(左側からの非貫通)がある位置に貫通穴(火縄通しの穴)が開いているのも独特ですね。
飾り気はないけど火縄銃としては個性が強めです。
盗人金(シア)が鉄なので、火挟の当たる部分も鉄がインサートされています。
火蓋は火皿と煙返し(後ろの板)ともピッタリで良く出来ています。
火蓋の取手の丸い形状に合わせて煙返しの下側も丸くしてあります。
照門は普通の形状です。
照星も特別ではありませんがどっしりしています。
思っていた以上に面白い銃で満足しています。
あとは一緒に作られた銃がどれだけ現存しているか気になるところですね。
2022年03月12日
暖かくなってきたので
暖かくなってきたので、作業場が寒くてサボりがちだった銃の手入れを再開しています。
外に出ると花粉症で頭痛や胃痛、眼、喉、皮膚炎と何でもありな状態なのであまり喜んでばかりもいられませんが。
WEAVERのドライバーはしばらく使っていますが、よく帰る実家にも1セット置いときたいぐらい使い勝手が良いです。
この銃のロックにはハーフコックノッチの手前にフライという部品があります。
ハンマーを起こすときは働かないのですが、ハンマーが落ちる時にはハーフコックノッチを(位置は横方向にズレていますが)覆って、
シアが当たらないようにしています。
トリガーを一瞬しか引かなかった場合や、フルコックノッチが摩耗してきて引き金を絞るように引いた時には、
ハンマーが落ちていく最中にハーフコックノッチとシアが激突する可能性があるので、それを防げる部品ですね。
ハンマーをフルコックにしてからハーフコックにするには、一度ハーフコックノッチよりも下せばフライがリセットされます。
現代銃のハーフコックノッチがあるものでもついてないことからわかるように、基本的に不要な贅沢な部品です。
衝撃でハンマーが不意に落ちた時もハーフコックにならずに弾が出るので、安全性からしてもない方が良いぐらい。
ただし、セットトリガー付きでハーフコックのある銃には必要になります。
セットトリガーは一瞬しかシアを動かさないので、フライが無ければおおよその場合は弾が出ないわけです。
フリントロックやパーカッションロックの時代は大きくて重いハンマーを強力なバネで動かしていたのでどうしてもトリガーが重くなりがちで、
命中率を求めるとセットトリガーが重要になっていました。
2022年02月08日
尾栓を並べる
右の三分玉から左の五匁まで口径順に尾栓を並べたものです。
しばらく前に撮ったもので、今はもう持っていない銃のも含まれていますが。
まあ、画像では出来の良し悪しはわからないですよね。
状態の差はわかっても。
出来の良い尾栓はそれを見てるだけで惚れ惚れする良さなのですけどね。
銃身に入れてしっくりしてるとまた素晴らしいなと。
画像を見ると尾栓の長さは太さに比例するわけでもなく、
ネジ山の大きさやピッチもそれぞれだとわかると思います。
こちらは前回の画像の撮影以降に手に入れた、尾栓の外れた銃の物を撮ってみました
八分玉から昨日の四匁まで。
こちらは割と状態の良いものですね。
しかし、ネジ山も形がはっきりしているかは見てわかりますね。
傷んで形が崩れているのもあるのですが。
ネジの精度で言えば田布施流のものが精度的に素晴らしかったですが、今は手元にないので撮影できず。
2022年02月07日
尾栓の出来は
銃身が外せた火縄銃の尾栓を二日間油に浸けておいたので外してみました。
まあ、状態が良かったので普通に抜けるだろうと、
タイトな錆びついていない尾栓を外すのとちょっとぐらいの力までかけるつもりで回してみたところ、少しタイトかなぐらいの力で外れました。
まあ、角度的に尾栓が締まりきっていなかったので、最後まで締めようとするとかなりタイトだと思いますが。
頭に傷も付かずに済んで満足です。
最初からこれだけ鉄の地が見えているようなネジはオネジとメネジが広い面で当たっている安心できるネジです。
回すのは固いけど一部しか当たっていないようなネジもありますから。
ネジの減りもほとんど見られませんね。
見た目でわかる程度にネジの径(山の高さ)や角度、ピッチがふらついていますが、
80点ぐらいの出来でしょうか。
しっかり角が出ていて、見る限りネジ山等しく並んでいる(文句がつけられない)のを100点、
実用上使うのに不安が無いのを40点ぐらいだと考えてですが。
80点は高得点です。
さすがに手作りのネジでバラツキが見えないなんてほとんどないですから。
まあ、そもそもそんなに精度が必要かですね。
2022年02月06日
カルカを抜く
久々に火縄銃を購入しました。
ヤフオクで状態はそんなに良くないけど好みの火縄銃を落札できたと思ったら出品取り消し。
まあ、ヤフオクの古式銃カテは人が少なすぎて、同じ商品でも値段が倍変わることもありますし、
オークションにしないと値が上がらないので仕方がないと諦めますが、
ちょっと寂しかったのもあって別な銃を購入してしまいました。
こっちの方が高かったですが、資料性が高そうで状態も非常に良さそうと。
しかし、手元に届いたの物の状態を分解しながら確認しようとするとカルカが抜けない・・・
普段ならカルカが抜けなくてもそんなに気にしない(木のカルカを使うことがない)のですが、
銃身が止め輪で固定されてるとカルカを抜かないと止め輪が抜けず、銃身も外せない銃もあるのです。
銃身があるのでカルカを握ることもできず、摘まむように抜くのを試みることに。
血豆ができました。
もう治りかけていますが。
というわけで、3Dプリンターでカルカを咥える道具を作りました。
こういう精度や見た目が気にならないものには凄く向いていますね。
ネジとナットで穴を締め付ければ・・・
割を何故かネジの反対側に入れるという大ボケが発覚しました。
仕方がないので万力で挟みます。
ネジで円筒を締めるのと比べると、万力で挟みむのは本来よくないですが、
径をほぼ同じにしてあるのでそんなに変な力もかからないだろうと。
万力で持てるならフランジ部は作らなくて良かったなと思いつつ、これでも抜くのに結構な力が必要でした。
カルカが無事に抜けて、銃身も外せました。
カルカは最後の方だけでなく、途中から結構固かったです。
たまにペンチで抜こうとしてペンチのギザギザがついていたり、割れてしまったカルカを見ますが、
ペンチで抜くのは無茶です。
結局は多くの作業は道具が大事なわけです。
ちなみに、カルカがきつくなる原因として銃床の収縮が多いですが、
反りによって穴が曲がって抜けないことがあります。
銃床を銃身に合わせてしっかり入れて、真っすぐになるとスムーズに抜けることも。
2022年01月30日
海外製の鋳型?
多分、鉄砲の弾用の鋳型だと思うのですが、普段見るのとは違う形状のを一つ持っています。
左の一般的なものと比べて鋳型部分が丸くなっています。
柄の部分がねじられていて手で力を加える方向に大きな面が来るようになっています。
割と肉薄です。
左の方も一般的なものと比べると肉が薄い方かもしれないです。
軸が鋲ではなくネジになっていて、ネジより下側には弾の湯道部分を切るカッターになっています。
あんまり江戸時代の和製のものな感じがしないので、海外製か明治以降のものではないかと思っています。
2022年01月23日
伝説の残骸
更新のネタとして2年以上前に入手した残骸を載せることにしました。
ずっと更新してなかったのに、二日連続で更新してみるわけです。
これはヤフオクの鉄の置物カテゴリーで普通のリサイクルショップがUSA銃と言って無可動銃の部品として売っていました。
画像でも錆びてるから鉄には違いないけど、実銃の部品には見えないなと。
それで画像をよく見るとMFG ROCKENと刻印があったので、六研製と。
模擬銃器として販売目的の所持が禁止で、所持は合法なモデルガンですが、銃床どころか銃身が無いので単なる部品ですね。
実銃の部品だって長物なら銃身が無ければ法に触れないですから。
まあ、部品での販売でも、販売前に銃の形になっていると模擬銃器を販売目的の所持したことになるだとか、
そもそも持っている時点で他に非合法なものを持っていそうとか判断されてしまったりするわけですが、
今回の場合は何も知らないリサイクルショップが昔に誰かに解体された部品を手に入れたのでしょうね。
何かわからないまま鉄の置物とされるのも勿体ないので、何かわかって置物にできる人間として確保しました。
9200円ほどだったので、本当に誰も何なのかわかっていなかったのではないかと。
そして、手にした瞬間に思ったのは『なんだ、鋳物じゃないか。』ということですね、
鉄には違いませんが、実銃のような鋼ではなく鋳鉄ですね。
後から調べるとM1A1は20丁が可鍛鋳鉄の黒染、180丁がデンスバーのパーカライジングとのことです。
この個体はNo.41で全体が錆びててパーカーには見えませんが・・・
反対側の刻印です。
リアサイト前のマークは現状だとよく見えないです。
セイフティはボルトが引いてあれば動きますがセレクターは単なる飾りです。
セレクターは裏のバネのところのネジで固定されているので、
回すとネジが緩んでしまいます。
ネジ止めのリアサイト。
ガードの左側は曲がってしまっていますけど。
薄いですしね。
ロアレシーバーにもナンバーが打たれています。
中身はシンプル。
フルオートのみなのでトリガーがシアを動かすだけ。
ボルトも大きくて迫力がありますね。
ボルトフェイスはファイアーリングピンはありませんが窪みがあります。
下側の顎は別部品です。
レシーバーの底はボルトが当たる部分だけ出っ張っていて、スムーズに動くように滑らかに加工してあります。
鋳物のとしての精度が高そうですね。
上下のレシーバーをロックしているピンは横に穴が開いていて、バネの先端が入って飛ばないようになっています。
鉄で出来ていて、丈夫そうなのでオモチャっぽさはないですが、リアルかと言われると模型のような正確さもなく。
実銃の銃床でも取り付けて、銃身も作って銃の形にしても販売しない限りは合法なのでしょうけど、
そこまでする気になるかというと・・・WEのガスブロを買った方が幸せかもしれないですね。
いや、別物なのはわかっているのですけど。
ちなみに、WE用のスチールキットというのが出ていて値段も凄いですが、
それを組めばきっと現在のトンプソンのトイガンの中では一番出来が良いでしょうね。
いつも画像の幅は600ピクセルか、大きなもので800ピクセルにしていたのを今回は刻印が見にくいの1200ピクセルのも入れてみました。
普段の画像も現在なら1200ピクセルでも重くないのかもしれませんが、見やすさも含めて今後も大きな画像を載せるかは考え中です。
2022年01月22日
実射のための火縄銃選び
要望があったので標的射撃の実射用に火縄銃を選ぶポイントを書いてみます。
まず口径は10~12mm程度が良いと思います。
私はもっと小口径が撃ちやすくて好きですが、装填やら扱いがシビアになるようです。
理論上は口径が大きいほど命中率も上がりますが、
人間が扱うと扱いの難しさで当たらない場合が多く、実射に慣れてきたら腕と相談でしょうか。
銃身長は80~100cm程度が使いやすいように思えますが、結局は好みですね。
基本的に最近まで誰かが実射していたか、当時から未使用で保存状態も最高に良いぐらいのものぐらいしか手に入れてすぐは撃てないので、
銃身にリーマーをかける、少し磨くぐらいも含めた選び方で書きます。

火縄銃で一番大事なのは銃身です。
正直、火縄銃は銃身以外の問題はちょっと工作をしたり器用な人なら解決できるものが多いです。
しかし、銃身は中の内部の細長い穴を磨いたり削るのは普通の工作とは大違いですし、
強度が必要な部分なので摩耗しているから盛るというのも困難です。
一応、基本的に口径が変わらないのが望ましいが、
安全性を求めるため修理のために少し口径が大きくなるとか、減った銃身の中にパイプを入れて少し口径が小さくなるのも仕方がないと、
文部科学省は言っています。
しかし、小口径化して撃ちやすくするためパイプを入れることが横行したため、現在は前装銃射撃連盟ではパイプ入りは使用禁止です。
そして、減りやすいのも銃口なので、まずは銃口を見て、穴がちゃんと丸いか確認しましょう。
丸くてもテーパー状に広がっているものは、一番広いところまで全体を広げないと平らな筒にならないので、
銃口部以外の錆び落としプラスアルファでそれぐらいまで広がりそうという程度の広がりに許容しておいた方が良いです。
二重巻張とかなっているものは強度が高く、半巻張でも何も巻いてないよりはずっと上部になります。
銃身全体に対して薬室周りがそれなりに太くなっているものは、基本的に巻いて太くなっていると思いますけどね。

酷いものは穴が全然丸くありません。

火道(火皿の細穴)は直径1.5mm程度か少し小さいぐらいが良いでしょう。
狭すぎると不発になりやすいですが、広いと薬室の火薬の燃焼の吹き戻しが多くなり、
危ないし初速も下がり安定しにくいでしょう。
また、点火薬(口薬)を盛る窪み(池)もそんなに大きくなくて良いです。
この画像でもちょっと大きめです。
点火薬をたくさん盛れると不発が少なくなるように思えますが、
実は火縄が触れてから弾が出るまでの時間が伸びたり、火縄で塞がれない分だけ火が中に入りにくくて逆に不発になったりします。
火道まで火薬を詰めるなら不発は起きないですが、タイムラグはより増えます。

これは火道が広すぎるような銃です。

この銃は火皿付け根に上側に穴が開いています。
薬室付近で火道が広がっているためです。
外観からわからない場合が多いので、薬室側から確認したいところですが、
ボアスコープが無いと結構難しいものです。


火皿が減ったものを鉄を埋め込んで修理しているものがあります。
ここは見た目で明らかにわかるものは技術が怪しいです。
段差があるもの、合わせ目の線が真っ直ぐや円ではなく滑らかでないものは避けた方が良いでしょう。
工作の仕上げと強度は別ですが、仕上げと技術は非常に関連性が高いです。
また、真鍮を流し込んでいる簡易的なものも見かけます。
それで済むからそうしているのでしょうけど、技術がないか手抜きなものです。
絶対ダメとは言いませんがあんまり良いとも思えません。

火挟が窪みの中心に火縄を落とせるか確認しましょう。
左右のズレは曲げて直せることが多いですが、違う銃の合わない火挟が取り付けられていて、
前後が全然合わない場合もあります。

火皿の上面と火蓋の隙間があまり大きいと安全ではありません。
また、盛りすぎた点火薬を摺り切りする役目もあるので、
粉状の火薬が摺り切りできるかをイメージするといいかもしれません。
また、雨覆(横の板)が正規の固定方ではなく接着のものがあるので注意しましょう。
外れないと掃除がしにくいです。

火挟はこれぐらい上がってロックされれば十分です。
火縄が近くて危ないようにも見えますが、火縄から灰が落ちないように火縄の状態に気を使います。
余り高く上がると安全ですが命中させにくくなります。
カラクリはロックが確実か火挟を少し押してみたり、引き金をゆっくり引いてもちゃんと落ちるか確認しましょう。
火挟は落ちた状態でもバネのテンションがかかっていた方が良いです。


二枚目はわざと隙間を空けていますが、銃身後部が銃床にちゃんと当たらず隙間があるものは怪しいです。

オリジナルの照準は溝幅が1mm程度しかありません。
見やすいようにと後からあまり広げてあるとオリジナルではないから競技に使用できません。
2mm以上あるとまずダメなようです。
照星の幅が凄く大きくて、それに合っているなら問題ないかもしれませんが。

尾栓は締めた時に四角の上辺が銃身の上辺と平行なものが減りが少ないでしょう。
銃床にある尾栓が入る穴を見て、その穴の四角が傾いている場合はその傾いている状態が当初の状態なので、
それはそれで問題ないです。
尾栓は抜けないこと、燃焼ガスが後ろに漏れないことが大事ですから、
ネジ山がしっかり噛んでいるものを選びましょう。
オネジもメネジもネジ山の角がちゃんと形になっているものが良く、丸まっているものは減っていることが多いです。
尾栓を外した時にネジの谷が錆や汚れで埋まっているような場合も、そこにメネジの山がないということになります

正確な測り方ではありませんが、この口径6.2mm(オリジナル状態は5.9mm以下)の銃の場合、

尾栓の外径は9.35mm

メネジの内径が7.9mmで直径差が1.45mmとなり、ネジ山が片側0.72mmぐらい噛み合っていることになります。

尾栓の小径が6.7mmなのでオネジとしてはネジ山であと0.6mmぐらい噛み合うメネジでも良いわけですね
まあ、メネジの外径は筒の端の方が減りやすいので、前の方はもうちょっと山が減っていなくて大きく噛んでいると思います。
そしてメネジの内径が口径より大きいので、もうちょっと口径を広げるように磨いてもメネジは削らずに済みます。

この10.9mm口径の場合

オネジ外径が12.4mm

メネジ内径が口径と同じ10.9mmなので、ネジ山の噛み合いはたまたま先ほどの銃と同じぐらいの0.75mmとなります。
元のネジ山の高さに対して現在の噛み合っている高さがどれぐらか気にした方が良いです
まあ、その割合を考えなくても最低0.5mmぐらいは欲しい気がしますね。
オネジとメネジの外径差で1mmと。
あと、メネジもオネジもテーパーネジになっている銃は分かりにくいですね。
私は根元で考えますが。

オネジの小径が10mmほどです。
実はこの銃のメネジの内径と口径が同じなのは銃身を磨いた時に一緒に広が広がった寸法なのです。
どちらも元は10.4mmぐらいでした。
なので、このメネジは奥に行ってもひっかりが増えたりはしません。
もし、銃身内の錆や朽ち込みをなくすために口径を広げていくとネジのかかりも浅くなります。
弾の通る部分だけ広げてネジは削らない方法もありますが、掃除もしにくく、
不発の時に尾栓を外しても後ろには弾が抜けないようになります。
さらにと止まり穴は仕上げにくいので薬室周りの径が小さくなりがちですが、
それは火薬しか入らないならそんなに問題というわけでもないですね。

こんな風に銃口に尾栓が入ってしまうような銃は、銃身内が真っ直ぐな円筒になるように削ったら、
メネジのかかるところが無くなってしまうわけです。
入りはしなくても尾栓のオネジ外径と口径の直径差があんまりないものはネジのかかりが小さくて危険ということになります。
そのほか、欠点は自分が直せるというもの以外は無いようにして、妥協しないようにしましょう。
まずはやはり前まで誰かが実射していたものが安心です。
演武の空砲で使用というのは、演武で使えるというだけで状態が良いとは必ずしも限らないのでご注意ください。
あとは構えて狙ってしっくりくるかですね。
まず口径は10~12mm程度が良いと思います。
私はもっと小口径が撃ちやすくて好きですが、装填やら扱いがシビアになるようです。
理論上は口径が大きいほど命中率も上がりますが、
人間が扱うと扱いの難しさで当たらない場合が多く、実射に慣れてきたら腕と相談でしょうか。
銃身長は80~100cm程度が使いやすいように思えますが、結局は好みですね。
基本的に最近まで誰かが実射していたか、当時から未使用で保存状態も最高に良いぐらいのものぐらいしか手に入れてすぐは撃てないので、
銃身にリーマーをかける、少し磨くぐらいも含めた選び方で書きます。
火縄銃で一番大事なのは銃身です。
正直、火縄銃は銃身以外の問題はちょっと工作をしたり器用な人なら解決できるものが多いです。
しかし、銃身は中の内部の細長い穴を磨いたり削るのは普通の工作とは大違いですし、
強度が必要な部分なので摩耗しているから盛るというのも困難です。
一応、基本的に口径が変わらないのが望ましいが、
安全性を求めるため修理のために少し口径が大きくなるとか、減った銃身の中にパイプを入れて少し口径が小さくなるのも仕方がないと、
文部科学省は言っています。
しかし、小口径化して撃ちやすくするためパイプを入れることが横行したため、現在は前装銃射撃連盟ではパイプ入りは使用禁止です。
そして、減りやすいのも銃口なので、まずは銃口を見て、穴がちゃんと丸いか確認しましょう。
丸くてもテーパー状に広がっているものは、一番広いところまで全体を広げないと平らな筒にならないので、
銃口部以外の錆び落としプラスアルファでそれぐらいまで広がりそうという程度の広がりに許容しておいた方が良いです。
二重巻張とかなっているものは強度が高く、半巻張でも何も巻いてないよりはずっと上部になります。
銃身全体に対して薬室周りがそれなりに太くなっているものは、基本的に巻いて太くなっていると思いますけどね。
酷いものは穴が全然丸くありません。
火道(火皿の細穴)は直径1.5mm程度か少し小さいぐらいが良いでしょう。
狭すぎると不発になりやすいですが、広いと薬室の火薬の燃焼の吹き戻しが多くなり、
危ないし初速も下がり安定しにくいでしょう。
また、点火薬(口薬)を盛る窪み(池)もそんなに大きくなくて良いです。
この画像でもちょっと大きめです。
点火薬をたくさん盛れると不発が少なくなるように思えますが、
実は火縄が触れてから弾が出るまでの時間が伸びたり、火縄で塞がれない分だけ火が中に入りにくくて逆に不発になったりします。
火道まで火薬を詰めるなら不発は起きないですが、タイムラグはより増えます。
これは火道が広すぎるような銃です。
この銃は火皿付け根に上側に穴が開いています。
薬室付近で火道が広がっているためです。
外観からわからない場合が多いので、薬室側から確認したいところですが、
ボアスコープが無いと結構難しいものです。
火皿が減ったものを鉄を埋め込んで修理しているものがあります。
ここは見た目で明らかにわかるものは技術が怪しいです。
段差があるもの、合わせ目の線が真っ直ぐや円ではなく滑らかでないものは避けた方が良いでしょう。
工作の仕上げと強度は別ですが、仕上げと技術は非常に関連性が高いです。
また、真鍮を流し込んでいる簡易的なものも見かけます。
それで済むからそうしているのでしょうけど、技術がないか手抜きなものです。
絶対ダメとは言いませんがあんまり良いとも思えません。
火挟が窪みの中心に火縄を落とせるか確認しましょう。
左右のズレは曲げて直せることが多いですが、違う銃の合わない火挟が取り付けられていて、
前後が全然合わない場合もあります。
火皿の上面と火蓋の隙間があまり大きいと安全ではありません。
また、盛りすぎた点火薬を摺り切りする役目もあるので、
粉状の火薬が摺り切りできるかをイメージするといいかもしれません。
また、雨覆(横の板)が正規の固定方ではなく接着のものがあるので注意しましょう。
外れないと掃除がしにくいです。
火挟はこれぐらい上がってロックされれば十分です。
火縄が近くて危ないようにも見えますが、火縄から灰が落ちないように火縄の状態に気を使います。
余り高く上がると安全ですが命中させにくくなります。
カラクリはロックが確実か火挟を少し押してみたり、引き金をゆっくり引いてもちゃんと落ちるか確認しましょう。
火挟は落ちた状態でもバネのテンションがかかっていた方が良いです。
二枚目はわざと隙間を空けていますが、銃身後部が銃床にちゃんと当たらず隙間があるものは怪しいです。
オリジナルの照準は溝幅が1mm程度しかありません。
見やすいようにと後からあまり広げてあるとオリジナルではないから競技に使用できません。
2mm以上あるとまずダメなようです。
照星の幅が凄く大きくて、それに合っているなら問題ないかもしれませんが。
尾栓は締めた時に四角の上辺が銃身の上辺と平行なものが減りが少ないでしょう。
銃床にある尾栓が入る穴を見て、その穴の四角が傾いている場合はその傾いている状態が当初の状態なので、
それはそれで問題ないです。
尾栓は抜けないこと、燃焼ガスが後ろに漏れないことが大事ですから、
ネジ山がしっかり噛んでいるものを選びましょう。
オネジもメネジもネジ山の角がちゃんと形になっているものが良く、丸まっているものは減っていることが多いです。
尾栓を外した時にネジの谷が錆や汚れで埋まっているような場合も、そこにメネジの山がないということになります
正確な測り方ではありませんが、この口径6.2mm(オリジナル状態は5.9mm以下)の銃の場合、
尾栓の外径は9.35mm
メネジの内径が7.9mmで直径差が1.45mmとなり、ネジ山が片側0.72mmぐらい噛み合っていることになります。
尾栓の小径が6.7mmなのでオネジとしてはネジ山であと0.6mmぐらい噛み合うメネジでも良いわけですね
まあ、メネジの外径は筒の端の方が減りやすいので、前の方はもうちょっと山が減っていなくて大きく噛んでいると思います。
そしてメネジの内径が口径より大きいので、もうちょっと口径を広げるように磨いてもメネジは削らずに済みます。
この10.9mm口径の場合
オネジ外径が12.4mm
メネジ内径が口径と同じ10.9mmなので、ネジ山の噛み合いはたまたま先ほどの銃と同じぐらいの0.75mmとなります。
元のネジ山の高さに対して現在の噛み合っている高さがどれぐらか気にした方が良いです
まあ、その割合を考えなくても最低0.5mmぐらいは欲しい気がしますね。
オネジとメネジの外径差で1mmと。
あと、メネジもオネジもテーパーネジになっている銃は分かりにくいですね。
私は根元で考えますが。
オネジの小径が10mmほどです。
実はこの銃のメネジの内径と口径が同じなのは銃身を磨いた時に一緒に広が広がった寸法なのです。
どちらも元は10.4mmぐらいでした。
なので、このメネジは奥に行ってもひっかりが増えたりはしません。
もし、銃身内の錆や朽ち込みをなくすために口径を広げていくとネジのかかりも浅くなります。
弾の通る部分だけ広げてネジは削らない方法もありますが、掃除もしにくく、
不発の時に尾栓を外しても後ろには弾が抜けないようになります。
さらにと止まり穴は仕上げにくいので薬室周りの径が小さくなりがちですが、
それは火薬しか入らないならそんなに問題というわけでもないですね。
こんな風に銃口に尾栓が入ってしまうような銃は、銃身内が真っ直ぐな円筒になるように削ったら、
メネジのかかるところが無くなってしまうわけです。
入りはしなくても尾栓のオネジ外径と口径の直径差があんまりないものはネジのかかりが小さくて危険ということになります。
そのほか、欠点は自分が直せるというもの以外は無いようにして、妥協しないようにしましょう。
まずはやはり前まで誰かが実射していたものが安心です。
演武の空砲で使用というのは、演武で使えるというだけで状態が良いとは必ずしも限らないのでご注意ください。
あとは構えて狙ってしっくりくるかですね。
2021年12月30日
ロスステアーM1907
旭工房さんのロスステアーM1907を入手しました。
ガレージキットとしては特別安くも高くもない値段でしょうか。
ボルトのみ可動で、手で引いて、離せばバネで戻ります。
まだゲートとかも残っている状態です。
一点でもこういう文字が綺麗に入っていると雰囲気が出ますね。
フレームが少し出っ張ってグリップと噛み合うところなんかも再現されていますね。
グリップの溝はもうちょっと綺麗に余分なゴミみたいな部分を取り除かないと綺麗に見えませんね。
グリップも含めて艶消しの黒一色だとかなり落ち着いた感じに見えますね。
どこから見てもM1907なのですが、届いて手にした瞬間は知っているM1907と違うなと思ってしまいました。
以前入手したガレージキットです。
旭工房さんのを購入すればこれを組み立てなくても何とか満足できるかなと思ったのですが・・・
ガレージキットの樹脂って嫌いなんですよね。
このキットは細かい部品を分割して、熱意をもって作り込んであって、樹脂の収縮分だけ短いような感じなのだけ残念だなと思っていました。
型の合わせ目の問題など複製技術はちょっと低いかもしれないですね。
まあ、ガレージキットってこんなものですね。
旭工房さんのはかなり組みやすいレベルかもしれません。
この二つのキットのどちらの方が寸法が正しいかは難しいですが、
短いと思った持っていたキットよりさらに短く、太いので印象がかなり違います。
サイトが前後とも大きすぎますが、白い方は逆に少し小さいような気もします。
グリップ下部の前方への出っ張りの大きさも違いますが、
実銃の画像を見えても大きく見えたり、小さく見えたり。
個体差なのか、見え方の問題なのか。
フレーム側面の平面部分は銃身中心より上まで広がっているはずですが、中心より下までだとか、
グリップ後部の尻尾の付け根上部が平面部分の下限と合っているかなど、
寸法というより位置関係が違うとかなり目立つような感じはしますね。
尻尾周りの曲面はよくできているのですけども。
細かいことを書きましたが、大体ロスステアーの形をしていれば、他にはないと言えるロスステアーですから、
ロスステアーが好きで欲しい人は迷わずに買って良いと思います。
ガレージキットではありませんが、同じ樹脂で無可動のものとしては、六研に壱番拳銃なんかは素晴らしい出来でしたね。
見た目だけならそこら辺のモデルガンより良いです。
六研信者というわけではなく、六研の鉄トンプソンを見て「なんだ、鋳物じゃないか。」とか思う程度の人間ですけどね。
2021年12月12日
外記流の馬上筒
外記流の馬上筒です。
持ち手のない奇妙なデザインとなっています。
引き金は前の方にある右側面のレバーです。
引き金を引くと火蓋が勝手に開いてから火挟が落ちます。
個人的には槍などに括って使うのではないかと思っています。
その場合は左手操作すると、短筒サイズにも関わらず構える時は通常の火縄銃のように両手で安定して構えられます。
火蓋は自動で開く関係もあって軸が後ろ側の珍しい配置になっています。
バラしても見慣れない構成ですね。
火皿が後ろの方にあり、尾栓は短めのテーパーネジで出来が良いです。
銘は芝辻長右衛門助久のようです。
カルカの穴が四角いのも昔の日本風ですね。
カラクリは上側に火蓋のロック、下側が火挟のロックとなっています。
部品点数が多く、ゼンマイなどもかなり小さく作られています。
見えにくいですが、盗人金の先などは刃金先となっていて鉄が埋め込まれています。
火蓋の動作を動画で撮影してみました。
2021年11月28日
しばらくは安心
ガスガンは好きですけどフロンガスは高いし、環境にも良くはなさそうなのが問題です。
グリーンガスも使うのに抵抗はないですが使い切らないといけないのがなんとも不便。
マルイのノンフロンは普通のフロンガスより高いですが、普通のフロンガスの値上がりで差が縮んできたような。
普通のガスを使えなくなったらこれしかないですしね。
3本で3000円ぐらいで売っていたのをとりあえず購入。
これでしばらくガスの心配は要らなそうです。
まあ、音を気にせずガンガン撃てない環境だから使用頻度が高くないのですが。
世のノンフロンの普及率はどんなものでしょうね。
自分も特に温暖化を気にして生きているわけではないですが。
2021年11月06日
ガチャポンの火縄銃
ガチャポンの1/12スケールの火縄銃を入手しました。
作った人もそんなに詳しいわけではないでしょうけど、シルエットはかなり正確な感じで、
なかなか良く出来た見た目だと思います。
一個500円はちょっと高いですけどね。
何故か短筒は照準がありませんが、モデルになった銃になかったのでしょうか。
銃身がダイキャストというのが売りのようですが、小さいし細いので全然重量感を感じられず。
この100匁大筒だけはしっかり重さを感じられ、細い不安な感じもないので満足感が高いです。
人形に持たせたいような人は一般的な火縄銃形状が良いのでしょうけど。
照準がやたら薄いのと、カラクリの地板の前側が短いぐらいが気になるところでしょうか。
塗り分けもコストの問題か変なところがありますが、気になるぐらいの人は自分で塗ればいいのでしょう。
古いミニチュア(根付)と並べてみましたが、スケールモデルとデフォルメの効いたものを並べても変な感じですね。
2021年10月17日
必要ではないけれど
特に必要ではなかったのですが、スコープまとめて10本ジャンクなんてものをヤフオクで買ってしましました。
光学系なんて高い実物の方が出来が良いのが当然ですし、実物のPSG-1専用スコープまで持っていた私ですが、
玩具用もそれはそれで楽しめます。
まあ、室内で使うなら解像度なんてどうでも良いというどころか、5m以下でピントが合うとかそんなことの方が重要になるわけですね。
ちなみに、フロントフォーカスは好みではありません。
今時はサイドフォーカスがいくらでもあるので、
構えながら調整できないフロントフォーカスは中途半端に古っぽいというか、安物っぽさもあるような。
まあ、射的なら問題ないのでしょうけど、対物レンズが動くシステムは狙点の誤差はサイドフォーカスと同等にできているのかどうか。
ブッシュネルのショートスコープ。
特に特徴もないですけど、小さいくて2-6倍で大きなスコープを載せにくい銃で使い勝手が良さそうですね。
生産国すら書いてないのですが・・・本物?
フロンティアのスコープ。
これも普通のよくあるスコープですね。
キャップを外してゼロインですが、コイン無しでも調整できるのが良いところでしょうか。
SNIPERというロゴの怪しげなスコープ。
フロントフォーカスですが、かなり近くまでピントが合いますし、ミルドットのレチクルは線が細いのが好みです。
イルミネーションも割と暗めで良い感じです。
ノブを引っ張りださないと空回りする誤操作防止機能。
ただ、伸縮させるクリックがイマイチなような。
同じところで作っているであろう2本のスコープ。
片方はイルミネーション付でLEUPOLDのMARK4タイプ。
わざわざロングレンジって書いてあって、カッコ悪い。笑
片方はノブがそのまま回り、もう片方は軸方向に動きながら回って位置がわかる仕様。
そして、回転方向が逆なんですね。
スコープによって向きが違うって困りますね。
KTWのM70に今はタスコの古い4倍固定が載っているのですが。
どれか可変倍率のも載せられるようにしといてもいいですね。
シンプルな見た目の魅力的ですが、専用のマウントリングはもう一組持っているので付け替えて楽しめます。
2021年10月03日
ビット購入
焼入れ材の加工用に1700円のダイヤモンドビットを1300円の超硬ビットをアマゾンで購入しました。
ダイヤモンドは削れはしそうですが、見て目で形が崩れているような・・・。
超硬の方はしっかりした形で、エッジも立っているので期待できます。
まあ、どちらもお高いビット一本分ぐらいの値段ですから、多少不出来でも文句は言えません。
結構、加工しながらダイヤを使ってみたり、超硬を使ってみたり迷うことが多いのですが、
変に材質にダイヤが食い込んでしまっていると超硬ビットを傷める可能性も若干あるのが気になるところ。
このぐらいの値段なら使い潰すつもりでもいいのですが、何回もセットで買ってると余分なものが溜まっていくでしょうね。
2021年09月19日
MGC純正なのか
とりあえず持っているぐらいの気持ちのMGCのG17とG23があるのですが、
良く見たら一般的な個体と部品が違いました。
右の一般的な機構のG18と比べて、ピストンが太いです。
ガスの放出のタイミングもスライドが後退しきった後ではなくなっていますが、
完全なプレシュートかどうかはちょっとわからない感じです。
分解が面倒そうになっていますが、いつかはバラしてみないと。
チャンバーにイモネジが入ってバレルと固定しているようです。
チャンバーパッキンだけでバレルをアウター、インナー共に保持してると抜けることもあったようですからね。
アウターバレル先端にOリングが入ってガタが無くなるようにしてあります。
チャンバーのイモネジはこれの抵抗で必要になったのかもしれませんね。
スライドの仕上げも変わっているように見えますが、材質は多分変わらずABSです。
これがカスタム品なのか、MGC純正の改良品なのか。
MGCの末期らへんはよくわからない部分があります。