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2019年04月16日

シンプルな国友の火縄銃




すでに手放してしまっていて、カラクリ以外はあまり画像がありませんが今回は上側の火縄銃です。
下のは良くこのブログに載せてる一聲と入っているものです。
サイズはほとんど同じですが、今回のはかなり飾りがシンプルで、柑子もありません。
銃床は傷んでいましたが、銃身は撃っていた形跡があるものの作りも状態も良く、
カラクリも丁寧な真面目な鉄砲です。


銘は江州國友藤兵衛重□となっています。
後ろの方は錆びてしまっていて読めません。
このように後ろの方だけ錆びてしまっているものは多いです。
銃身の後部は尾栓で閉鎖されているわけですが、
実はガスが多少は漏れるものが多く、腐食しまっているのです。
逆に言うと、銃身後部が錆びていないものは尾栓のネジの出来が良い可能性も高いです。


火道も広がっていません。




一番良いカラクリだと言う人も多い二重ゼンマイカラクリです。


閂(盗人金)がカムをロックする確実な構造で、外に出ているのは火挟だけなので信頼性が高いです。
火挟が短いのも特徴で、ぶつけて変形してしまう心配も少ないように思えます。
先端の上がる量は少なめのものが多いですね。
しかし、火挟の軸が細いピンで止まっているのは心細い感じもします。
金属製なのでそう簡単に折れたりはしませんが、信頼性は大事ですよね。



盗人金はゼンマイの掛ける位置で引き金の重さを調整できます。
このゼンマイは盗人金があることで取れないようになっています。



火挟はピンを抜いてゼンマイを外すとカムが見えます。
地板には打刻もしてありますが、読解能力の問題で読めないです。


カムの四角い穴は加締めて軸とのガタをなくしてあります。
四角い軸でトルクを伝えていくようになっているのです。




地板には丸い穴が開いていて、軸は四角いので、四角い穴の開いたカラーが入っています。
丸い穴に四角い軸そのままでも多少角を丸めておけば問題ないので、
カラーを入れている銃は丁寧なものです。



火挟の花の飾りは軸の頭で、機能的に別部品になっています。


部品をバラして並べた状態です。
平カラクリと比べて部品点数が特別多いわけでもないですが、
工作は手間がかかる部品が多いですね。  

Posted by ラスティネイル at 01:09Comments(0)古式銃

2019年04月10日

リボルバーも分解できました


週末は火縄銃の尾栓を外すだけではなく、
古式銃のピンファイアーリボルバーもおおよそ分解できました。
ネジは紛失防止と同じ個所に入れられるようにすぐに元のネジ穴に入れています。
グリップフレームの前後を止めるネジはまだ外せていませんが、分解するにはそんなに困りません。


シリンダーが回らないこの銃ですが、ハンドのハンマーと連動するための軸が折れていました。
ハンドがないとか、大きな欠品でなくて良かったです。
あとはシリンダーストップに当たる部品が固着してるので、そちらも直せばどうにかなりそうです。  

Posted by ラスティネイル at 01:14Comments(2)古式銃

2019年04月07日

順調な尾栓抜き


今日は錆びついた尾栓を外していました。
順調に抜けていきましたが、口径の大きなものはネジも大きく力が要るので抜けないです。
最近載せてる銃身単体のものは割と簡単に抜けました。
ネジ山が浅く、噛み合いも少なめなので、小さな力で済みました。



錆を落としてみましたが、期待していたような状態にはなりませんでした、残念です。
銘が赤外線で見やすいか、以前暗視装置に使うため買った赤外線フィルタをカメラの前につけてみましたが、
真っ暗で何も取れませんでした。携帯のカメラでも駄目。
暗視装置はもう持っていませんしね。


これも割と簡単に抜けました。
山の高さは結構ありますがネジの先と根元で山の形やピッチが違います。
手作りですからね・・・
ネジ全体が湿った色になっているのは、隙間が多くて昨日塗っておいたオイルが浸透しやすかったのでしょう。



こちらは国友の銃の尾栓ですが、抜くのに非常に苦労しました。
ネジが動き出してからも一向に軽くならないのです。
ネジ山全体が均等に当たっているからですね。
オイルで湿ってる部分もネジの半分ぐらいですが、かなり回転が重かった数回転分はオイルを差しながら回したので、
実際はもっと浸透部分が少なかったのかもしれません。


尾栓が抜き抜きにくかったのは、以前の持ち主がレンチで強引に回そうとしたのか、
尾栓の頭が捻じれてるというか、先の方の角が丸まってしまっていたのもあります。
そのせいでこちらがレンチをかけても力が有効に伝わる部分が少ないのです。
角の銀色に小さくへこんでいる部分は今回つけてしまった傷です。
これぐらいなら小さいものですが、へこみの周りは盛り上がってしまってもいます。
ここでヤスリで削って整形なんてことはしてはいけません。


先が平らで硬質なピンなどで周りの盛り上がっているところをたたいていくと、
肉がくぼみの方に戻っていきます。
これはまだ周囲が完全に平らになっていませんが、かなり形が戻ってきています。
作業が進むほど力が必要で大変になっていくので今回はこんなところで。
以前の持ち主による変形も直したいような、大変だからやる気にならないような。
  

Posted by ラスティネイル at 02:06Comments(2)古式銃

2019年04月06日

油を塗って


前回載せた銃身の錆を落とすため、油を塗って立てかけておきます。
ついでに最近購入した尾栓の外れない火縄銃の銃身も尾栓や銘のところに油を塗って立てておきました。
今週末は作業時間がしっかりあるはずなので。
先日載せた銃身以外は他の部分もある銃です。
5本も合ったら2~3本ぐらいは簡単に抜けてくれないかなぁと思っています。
見た感じでも抜けそうなものがありますしね。
リボルバーは動かないジャンク品をグリップ外してからオイルを塗っています。
まずは分解しなければなりませんが、日本の気候で放っておかれたら、
洋式銃でも分解できなくなってしまっています。
今回のはネジが舐めている部分もありますが、回せないほどではないので安心です。
全く回せなくなっているものもありますから。
しかし、リボルバーのジャンクってあまりないですよね。
相場よりずっと安いなと喜んで買いましたが。
ピン打ちでもシングルアクションの軍用モデルは人気があり、実際に手に取っても良い感じです。



しばらく前に尾栓を外した火縄銃は案外簡単に尾栓が外れましたが、
外した尾栓のネジの谷に汚れが溜まっていました。
汚れが溜まっている部分は銃身側のネジの山がないということなので、
ネジ山が浅くしか噛み合っていないことがわかります。
まあ、ちょったかかっていれば抜けることはほぼ無いようですが、
嬉しくはありませんね。


錆を取ると山の形は良く見えるようになりました。
ちなみに、尾栓の頭が銀色なのは黒錆が取れたからではなく、
レンチとの間に挟んだアルミが付着しているためです。  

Posted by ラスティネイル at 01:21Comments(0)古式銃

2019年04月04日

研究用に銃身を購入


火縄銃の研究用に銃身単体を購入しました。
火縄銃の銃身は単体で持っていても全くの合法なものです。
ただ、銃身とその他を一丁分持っていてバラして売るような人には注意が必要ですけど。




銃身の形状や口径から阿波筒のものだと思います。
そんなには使われていなかったけれども、錆でかなり状態が悪くなったような感じです。
火蓋などの部品もついていません。



銘はあっても読めない状態です。
錆を落として読めるといいのですが。



実は諸々の判断基準から、画像で銃身の鉄が巻いてあるのが非常にわかりやすい銃身で、
銃身単体だから切断しての観察などもできるのではないかと購入したのですが、
実物が届いたのを見ると期待していたほど巻いてある模様が出ていません。
左巻きのような感じは薄っすら見えるでしょうか。
錆を軽く落としてみて期待できる感じでなかったら、売ってしまうかもしれません。
こんなんでも一万円ぐらいするので、研究に使えないなら売ってしまいます。
さて、この前の週末は時間がなくてさて、錆び落としできませんでしたが、どうなることやら。

話は変わりますが、最近は結構火縄銃を買っています。
洋式銃なら状態が良いものを持っていれば、同じ機種の状態の悪いのはもう買わなくて済むのですが、
火縄銃で独特な形状や機構で他にあまりなさそうなを見つけると、研究用と言い訳をして買ってしまいます。(笑)
で、お金が無くなると独自性の薄い一般的なものを売ってしまっています。
下手をすると、状態の良い立派なものを売り、珍しいけどガラクタのようなものばかり残るという・・・
ガラクタみたいなのは元々安いので売ってもあまりお金になりませんしね。
もちろん、愛着あるちゃんとしたものや、珍しいし立派なもの残していますが、
今現在も次は何を売ろうと悩みながら生活しています。
画像だけはしっかり撮っておかないと。
トイガン関係もどんどん火縄銃になっていってます。
なお、珍しとか立派というのは世間の火縄銃コレクターのレベルから見てそうかは保証できません。
そもそも珍しいの見ている部分が細かいですからね。  

Posted by ラスティネイル at 01:41Comments(3)古式銃

2019年03月07日

異様なカラクリ


以前の雷汞式の銃のカラクリを外しました。
駄目になったネジではなく鋲、もしくは釘で固定されていたので傷を付けないように外すのに苦労しました。
普通の火縄銃のように穴が貫通していて押して抜くようなことはできませんでしたし。


裏側を見ると平カラクリのような盗人金(シア)があります。



押し金(トリガースプリング)が松葉バネになっていて、
盗人金と一緒にピンで止まっているのは独特ですね。
そして非常に合理的。
カニ目の穴が撃鉄の穴の下にあるのも特徴ですね。
普通は撃鉄や火挟の穴は前の方にあるので、カニ目には上方向に力がかかるのですが、
この銃の場合は後ろ方向に力がかかります。


撃鉄の軸はネジになっています。
また、バネが前側ではなく後ろ側についているのも日本の銃ではほとんど見ませんね。


元々カラクリを固定していたネジは片方が紛失、片方は馬鹿になっていて銃床に固着しています。



カラクリの地金は短いですが、盗人金は後ろに伸びているので、
引き金の穴の後ろの方まで掘り込んであります。
これも無駄のい労力を要してそうですね。

独特でいて割と合理的な構成でした。
平カラクリと配置は違うけど、原理は変わらないものですね。  

Posted by ラスティネイル at 00:57Comments(0)古式銃

2019年02月20日

謎が深まる




変な古式銃を買いました。
改造や修理が繰り返されていて原型がどのようなものだかよくわからず、
カラクリも銃床の外に箱みたいな形状になっている他に見たことがないものです。
長さも元々これだけ短かったのかどうか。
元は火縄銃で雷汞式に改造されたいることはわかるのですが。
こういう他にない特徴のものはほぼ間違いなく、知識のない素人が作った、修理したなどで、
珍しさで高値を狙うという物もありますが、今回のものはそういうのほど出来が良くないです。
しかし、この銃は特徴として元目当(照門)が火皿より後ろにあり、
古い和銃や南蛮筒(外国製)の特徴です。
目当自体は作り直されている気もしますが。
一枚板の火蓋もヨーロッパ式か古い和銃の特徴ですね。
カラクリは全く分からないです。
裏からネジ2本で固定していたのを、今は鋲も使うように修理されていますが、
和銃だと管打ちになるまでは薩摩筒ぐらいしかネジを使わないですね。
胴金も元はなかったのではないかと思います。
真鍮の部品は少なくとも火蓋以外はオリジナルではなさそうです。


柄が像の彫刻になっていますが、ここだけ飾があって浮いています。
破損して変な形状になったのを彫刻で誤魔化そうとしたなどではないでしょうか。
このようなガラクタな感じなのでヤフオクで5万円しないで落とせたら嬉しいなと思いつつ、
十中八九ガラクタでも、研究用に面白い特徴があるのでいくらまでなら出すべきか悩んでいたところ、
他にもこの変なものを欲しい人が結構いたようで、8万円ほどで落札しました。
安くはないけど無理をせずに済みました。
価値を信じないと骨董品は買えませんが、価値のないものに値段をつけてしまうということもしっかり経験済みです。(笑)


銃身を外してみると、錆だらけで抉れているような部分もありましたが、
根元に右から左に下がる線が三本見えたので、銘があるはずと錆を落とすことにしました。


銘が出てきました。在銘だとどんな銃か知る手掛かりになりますね。

でも、一文字も読めません。
線が錆で消えて足りないからという問題でもなさそうですし、
崩して書いてあるわけでもなさそう。
一文字も読めないどころか部首すらわかりませんし、
場所によっては文字の区切りすら怪しい。
あとは一番上も抉れていますが元は字があったようにも見えますし、
下に関しても錆で凸凹で完全に駄目です。
全くもって解読不能です。
古い字に詳しい人に聞いてみないとダメですね。
実際に手に取っても全体的にちぐはぐで、銘も読めないので謎は深まるばかりです。
まあ、こういうのこそ面白い部分もあるのですが。  

Posted by ラスティネイル at 02:17Comments(0)古式銃

2019年02月16日

四ツ爪チャックを買いました


尾栓を外すときに銃身を固定するために外径250mmで中古の四ツ爪チャックを思い切って買いました。
値段的には1万円ちょっとなので、お高い古式銃を傷めないでメンテナンスしようと思ったときに仕方がない出費ではあるんですが、
重さが30kg近くあるのでなかなか購入に踏み切れずにいました。
外径は無駄に大きな感じですが、貫通穴も58mmあるので、10匁を超える太い銃身でも余裕はあるでしょう。
これで万力を壊してしまう問題も解決です。
今まで計6000円分ぐらいは壊してます。
画像はフリントロックピストルの8角形の銃身を固定しています。
チャック先端は円弧なので、5mm厚のアルミを噛ませています。
銃身が真鍮製なのでそれより柔らかいアルミの必要がありました。
手前のレンチは真鍮板を挟んだプラグ(尾栓)を固定しています。


プラグは問題なく外せました。
真鍮のバレルの鉄のプラグです。
銃身はテーパーもついていますが、そこもアルミの変形で何とか。



バレルもプラグもネジ部は錆びていません。
テーパーネジになっていて、かなり精度良く密着しているようです。
ロンドン製だけあるのでしょうか。
銃身内は真鍮にも関わらず結構錆びているので、撃ったまま放っておいたのでしょうね。

丸い銃身の固定が一番の目的なのですが、そちらはまだ駄目です。
チャックを締めるネジが固すぎて、チャックを動かすので精一杯で、
銃身を押さえる力が弱いのです。
八角形なら押さえる力までかけなくても、変形で広げられなければ問題ないのですが。
中古なのでキリコが噛んでいたり、錆があるのでしょう。
古式銃のメンテナンスの前に、チャックのメンテナンスをしなければならないようです。

こういう作業は合った道具や冶具で行うのが王道で、
道具不足を技術で補うのは次善の策だと考えています。  

Posted by ラスティネイル at 01:04Comments(2)古式銃

2019年02月09日

鉄をインサート


火縄銃の材質を気にするようになって、以前から持っていたものについても調べてみています。
以前に載せたこの火縄銃のカラクリを分解してみました。



見える部品は黒く変色していますが、銅の割合が大きな合金です。
カラクリに限らず、金具系はみんな同じ金属です。
基本真鍮が多い弾き金(火挟のバネ)もそうですね。


しかし、中の部品を見ると動く部品は真鍮製です。



そして、盗人金(シア)と蛭クワエ(セカンドシア)の引っかかる部分を見ると黒くなっている部分があり、
鉄がインサートされています。
ここは摩耗しやすいところですからね。
この銃でも、一番摩耗しやすいところには鉄という考えがあることがわかります。
現代銃でも、銃で一番硬いのはシアかボルトですからね。


当時の金具の名前を説明する絵でも、盗人金の先端と蛭クワエの一部だけ黒くなっています。
さらに、盗人金の先端の名称が刃物先か車留となっています。
ならば鋼(刃金、はがね)で作られているのも納得でしょうか。
本当に単なる鉄でなく鋼だと興味深いですね。
火縄銃は多くが銃身ですら鋼ではなく、炭素量の少ない鉄ですから。
ちなみに、同じ種類の外記カラクリでも鉄の入っていないもの、
盗人金にしか入っていないもなど多くあります。
片側だけはもう片方が余計に減るのでやめて欲しいですね。


余談ですが、押え金(蛭クワエのバネ)は薄板をクランク状に曲げれば済むのに、
この銃はしっかりした台座部分が付いています。
実用性に差があるかはとにかく、手間や技術のかかる加工がなされていると嬉しいです。  

Posted by ラスティネイル at 01:35Comments(0)古式銃

2019年02月01日

岐阜県の小口径火縄銃




岐阜県の小口径の火縄銃です。
口径が6ミリで全長75センチ、銃身長50センチです。
残念ながら雨覆が欠品です。



6ミリ口径というのはやはり小さいですね。
銃身は八角ですが、よくあるように真ん中がわずかに窪んだ面になっています。


銃身は銃床に側面部が完全に隠れるほど深く入っています。
目釘穴はなく、胴締めで銃身を固定します。


長さだけでなく、全体的に小さいです。
子供用でしょうか。




かなり読みにくいですが、岐阜県 免許銃と銃身と銃床に入っています。
両方の文字はかなり近い感じなので、同じ刻印を使っているのかもしれません。



サイズ比較に載せた田付流の銃身にある免許銃とも同じような字です。
刻印の深いところなども共通です。
岐阜県の文字も両方にありますが別物に見えます。
しかし、どちらの銃も打刻が全然打てていないのは、
刻印の出来が悪かったり、減ったりしてしまっていたのか、担当者が下手だったのか。
まあ、ちゃんと当時物の銃だとわかるという点では助かります。



照門は溝を太く削りすぎてしまったのか、
溝を掘って上から銀の板を差し込み、照門本体より幅の狭い溝が入れられています。
もしかすると銀色であることが目的かもしれませんが。
不思議なのは前後に同様の板が埋め込まれていることです。
現代人からすると後ろの一枚だけでいい気もしますが、前後にあることが重要なのでしょうか。
火縄銃の照門が長さのある筋なのとも関係があるのかもしれません。



照星の上部にも細い溝が入れられていますが、そこまで精密に狙うのはなかなか難しいですね。



用心金の前側は鋲で、後ろは埋め込まれた金属に後ろに差し込む様にして固定されています。
銃床後部の下部が黒檀のような黒い木になっています。
硬い木で補強目的なのか、修理によるものなのか。




カラクリは修理の手が入っていますね。
不格好なコイルスプリングはいかにもやっつけ仕事に見えますが、
真鍮で作られています。
後の時代なら鉄で作るはずですが、いつからのものなのか。
他のバネを付けようもない形状なので、元からなのかもしれません。
地金の後ろの角が大きめに面取りされています。


アリ溝で固定されている火皿が下に傾いていました


火皿を後ろに抜いてみました。


銃身、火皿共に細い火道が開いています。
銃身の穴が大きくて、火皿の穴が狭いと間の圧力が高まって火皿が飛んでいく可能性がありますが、
銃身の穴が十分に小さければ問題ないでしょう。
尾栓はかなり短く小さいです。山も小さいですがテーパーネジになっています。
ピッチが不揃いで手作り感があります。



アリ溝はこのような感じです。


銃身のメネジもしっかりしていますが、有効径が尾栓より結構大きい感じもします。


火皿を真っすぐ差しなおしたら、前よりしっかり固定された感じがします。

出来の悪い部分があったり、でも細かいところで手間をかけて丁寧な仕事をしていたり、
イマイチよくわからない一丁です。
(射的用として)実用品なのかも良くわかりませんが、撃つことを考えていないわけでもないと。  

Posted by ラスティネイル at 01:21Comments(2)古式銃

2018年12月30日

材質調査


以前に研究用に購入と載せていた火縄銃の錆や塗装を落としながら材質を調べてみました。
備前筒は鉄のカラクリで有名ですが、この銃は他の金属も着せてあります。
材質がわかりやすくするのが目的で、あまり綺麗に仕上げていませんが画像を載せていきます。




まずは地金です。
鉄の地金の表側は火挟が着く周辺と後部に銀が着せてあります。
薄板ですが、メッキと違ってそれなりに厚さがあります。


盗人金は鉄製で、押金は真鍮製です。



火挟は鉄製ですが、火縄を挟む部分の内側だけ真鍮板が貼ってあります。
ちょっと画像では見にくいですが。


鋲は真鍮に頭だけ銀を着せてある中で、この矢筈鋲は鉄製で銀が着せてあります。
頭部分の頂点だけ銀を着せようとしたのか、側面(上下面)は半分ぐらいしか銀がありません。


カラクリを組み立てると派手な感じです。
地金鋲は後ろだけ三本線が入っているので間違えにくいですね。



胴金は上の三面だけ銀が着せてあります。
完全にデザインに見えますね。



雨覆は火皿の横の部分だけ真鍮が着せてあります。
腐食しやすい部分だからでしょうか。
雨覆の楔は真鍮製でした。



火蓋は鉄製で内側にコの字で真鍮が貼ってあります。
取っ手部分は銀が着せてあります。
ピンも真鍮製の頭に銀です。


カルカも先端の補強の金属が銀です。


引き金は真鍮製で前面に銀が貼ってあります。
どれだけ銀が好きなのでしょうか。
そういえば、照星の頭も銀が埋め込んでありましたが、
これは火縄銃全般でよくあるので、特に気にしなかったため画像を撮っていません。


金属ではありませんが、矢袋の溝は薄い木で埋めてあります。
外から押して変形させて溝を狭めるのが一般的で、これはあまり見ない・・・と言いつつこんな銃床の火縄銃を三本持っています。
どれもカラクリに銀や真鍮を着せていて。
複数確認しないと研究にもなりませんし、割と安く買えたりもしたので・・・
研究目的を達成したら、少なくとも一本は手放します。


三本ある中でもこいつが一番派手ですね。

火蓋や雨覆、火挟の真鍮は腐食防止でしょうね。
火蓋と雨覆は強度も要らない部品なので全部真鍮で作ってしまった方が良さそうですが、
真鍮が貴重だったのでしょうか。

鋲は錆で抜けなくなることがないように真鍮製なのではないかと思います。
頭の銀は飾りでしょうけど。
銀は飾りとして使われているのが多そうな中で、
地金の火挟が当たるところが銀なのは錆で動かなくなることがないようにでしょうか。
摩擦で見ても鉄同士、鉄と真鍮、真鍮同士と比べても鉄と銀は摩擦係数が少なく、
乾いた状態で使うならスムーズに動く効果も期待できます。
カラクリは鉄の方が耐久性がありますし、
一部異種金属を入れると全部真鍮で出来たカラクリよりもスムーズに動くと。
当時の人々がどこまでわかってやっていたかはわかりませんが、
現代の技術で見れば優れた構成です。
真鍮製のカラクリの火挟と盗人金だけ鉄の場合も同じような低摩擦を期待出来て、
平カラクリでもたまに見ますね。
土佐筒なんかはそのような構成です。
まあ、単純に一番エッジが摩耗する火挟と盗人金を鉄にすれば耐久性が良いと考えただけかもしれません。  

Posted by ラスティネイル at 03:06Comments(2)古式銃

2018年11月23日

研究用に


研究用に火縄銃を一丁購入しました。
備前筒ですね。
そんなに高くない割に状態もそこそこいいので半分はコレクション目的と思いつつ。

しかし、宅配便で届くと銃床後部に問題が。

パテが剥がれてボロボロに。
そもそも、傷んだ部分をパテで盛ってあったんですね。
色が濃いものの木のように見えてるので、木が崩れてパテが見えてるような不気味な感じです。
銃床のパテ盛りはここだけでないかもしれませんね。
コレクション用としては一気に価値が落ちますね。
銃は道具と考えるなら、木片を繋いで形を整えないと。
この銃のようになっているのがいいですね。
せめて同じパテでも木部の補修用のもっと柔軟性のあるものなら崩れなかったのでしょうに。

売り主の方もパテのことは知らず、出品時の状態も保ててなかったということで、
3割ほど値引いてもらったので研究用にと割り切ってそのまま買いました。
木部の修理までするかは怪しいです。


実は木部以外も色が塗られて、状態が良いように見せかけれていました。
銃身やカラクリも塗られ、カラクリは黒く塗られているのが剥がれかけていました。

カラクリの地金の塗料を剥がしていくと、一部が銀合金であるとわかります。
基本的に金属部品は鉄なんですけどね。

地金は火挟があたるところや、火蓋や雨覆なども銀合金が貼られています。
メッキではなく薄い板が貼ってる感じですね。
装飾ではなく、機能的な目的で貼られているようなのが面白いところです。  

Posted by ラスティネイル at 01:13Comments(2)古式銃

2018年11月02日

古式銃の楽しみ


しばらく前に買ったスプリングフィールド銃です。
ストックが猟銃用にハーフストックになっていて、リアサイトが固定です。


猟銃になっていても、エンフィールド銃とは形が違うのがわかりますね。
ニップル取付部の穴をネジで塞いでるのも特徴です。
残念ながらハンマースクリューが折れています。
ロックのプレートにはUSとその下にTRENTONと入っていて、後ろには1863とあります。
中心付近にも何か絵があるのがわかります。
この画像は割と見えますが、肉眼ではあるかわからないぐらいでした。


光を当てて銃身内を覗いてみると、錆が酷くてよくわかりません。
古式銃は錆でライフリングがなくなっているようなのが多いですが、
慣れてくるとライフリングが残っているかわかるようになってきます。



真鍮ブラシでプレートの錆を落としていくと鷲の絵がしっかり出てきました。
脚には矢を持っていますね。
この絵があるとスプリングフィールドらしさが出ますね。
丁寧に錆を落としていくと鉄の地や刻印、象嵌などが出てくるのが古式銃の手入れの楽しみです。
ヤスリで錆を落としていくようなのは台無しにしてしまうので駄目です。


プラグ(尾栓)も外してみました。
ネジがしっかりしていて、楽に外せました。
緩いわけではないですけどね。


洋式銃は基本的に前からしか掃除もしないので、
プラグの前面の円周上に汚れが固まっています。


突くと一部が崩れました。


バレル後部もブラシで磨くと鷲の頭とVPの文字が出てきましたが、
ちょっとわかりずらいでしょうか。


銃身内もブラシで磨くとライフリングがわかりやすく出てきます。
スプリングフィールドライフルの特徴と言える三条のライフリングです。
エンフィールド銃も三条のが多々ありますけどね。

銃の状態が正確に把握できる程度までメンテナンスをするととりあえず満足です。
  

Posted by ラスティネイル at 01:33Comments(2)古式銃

2018年08月18日

穴照準の火縄銃



田付流の火縄銃を入手しました。



銃床後端は切り落としたような平らな形状です。
用心金が四角い棒を曲げて作ってあり、引き金も丸ではありません。




カラクリは平カラクリですが、地金が大きく、後端が丸いです。
いぼ隠しが四角の上が波打っているような形状です。
全体的に部品が大きくて大雑把な感じに見えます。
残念ながら雨覆いは欠品です。


矢倉鋲の周りの補強の金具が水滴形です。


銃身の根元には岐阜県と二つ入っています。
逆さの方が打ち損じでしょうか。
登録は愛知県です。
上には免許銃を入っているようですが、薄くて、打ち直しで二重にもなっているので読めません。
同じ岐阜県の他の銃で同じ刻印があるのを見てわかりました。


銃床の下の矢の形をした金具は大きく、銃身長さの1/3以上あります。



銃床下側がくっきりと斜めにカットされています。
一般的な火縄銃はこんなにくっきりしておらず、先に行くほど勾配が急で細くなっていく感じでしょうか。
どちらかというと先端付近に平らな部分を残してあるのが特徴かもしれません。
依託射撃や置くときの安定性向上でしょうか。単なるデザインの可能性もありますが。



照門は四角い穴が開いて本当に門型です。
上の溝も太く浅い溝の真ん中に細い溝があります。




照星は太くて、上に溝、中に四角い穴があります。
口径は三匁ですね。


照門をくっきり見るとこのように見えます。


ぼやけてしまっていますが、実際に狙うとこんな感じです。
太い溝と照星は非常に狙いやすいです。
一般的な火縄銃はサイトピクチャーを確保するだけで大変ですから。
照星の溝を使えば精密に狙えます。
照門の溝は・・・あまり必要性を感じません。


ピープサイト(孔照門)を覗くとサイトピクチャーはさらに確保しやすいです。
現代のリングサイトに近いものがあります。
しかし、的が見えません。
照星の穴から的を見るのは困難です。
どちらかというと照星の中心がわかるための穴かもしれません。
的は左目で見ると。それとも、昔の人は目が良くて穴から見えたのでしょうか。
ちなみに、上の溝で狙っても、穴照準で狙っても狙点は同じです。
このような特殊な照準でも特別精密に狙えるような感じはしないので、
目が悪い人用に工夫された照準なのかもしれません。
田付流では他でも同様の照準が確認されているようです。




ネジは割と綺麗な形でしっかりしていますが、尾栓が逆テーパーで先端の方が太いです。
ネジ山を見ても減ってるというわけではないので不思議です。


鉄砲鍛冶の銘は江州国友藤太夫 正知です。
国友は注文を受けて作っているので、国友の形っていうのではない銃がたくさんあります。
この銃も作られたのは国友ですが、何流なのか、どこに近いものにしたのかわからないです。


台師は大嶋吉兵衛甫です。
甫というのは実名ではない名前の後につけたりするようなので、
職人として引き継いだ名前だからでしょうか。
大嶋吉兵衛は何代もいるようです。



カラクリの取り外しは平カラクリなので基本的に以前の日野筒と同じです。


カラクリだけ組み立てるとこのようになります。



盗人金は鉄で出来ていて、ピンで固定されています。
ピンは穴が開いていて糸などを通せば抜け止めになります。
銃床に収まっていればどちらにしろ抜けないですけどね。
切り欠きだけのものと比べると部品点数が増えて、作るのも手間がかかっています。
ピンの方がスムーズなのは確かでしょうから、手間と見合うかどうかですね。




盗人金が鉄だからか、火挟の盗人金と当たる部分も鉄が埋め込まれたいます。
ちゃんとあり溝になっています。
減っても交換できていいかもしれませんね。



押金も鋲ではなく噛合せで固定されているので分解できます。
外からは大雑把なカラクリに見えましたが、中身は丁寧ですね。


金具師の名前が・・・読めないです。


それでも平カラクリなので部品点数は少ないですね。

火縄銃で見たことがないようなものを見つけると買ってみたりしますが、
実は割と数があっても自分が見たことがないだけの場合も多々あるのでしょう。
始めたばかりでそんなに数は見ていないですからね。
逆に、実際は有り触れた大したことないもので珍しがれたり、
感動できるのが初心者の幸せな時期なのだと常々思います。  

Posted by ラスティネイル at 14:59Comments(0)古式銃

2018年07月20日

ペッパーボックス



7mmピンファイヤーで6連発のペッパーボックスです。
ペッパーボックスと聞いて、このデザインを思い浮かべる人も、ピンファイヤーだと考える人もあまりいなさそうですが、
ピンファイヤーだけにペッパーボックスの中でも最後の方の機種なのか洗練されています。
相変わらずサイトは無くて狙う気はありませんが。


サイズは非常に小さいです。
口径小さいのもありますが。


同じ弾のルフォーショーリボルバーと比べても小さいです。
ルフォーショーが大きく見えますね。


上から見るとペッパーボックスのバレルが嵩張る感じがしますね。


ハンマーが無い上面はのっぺりとしています。
ポケットの中からでも問題なく撃てるでしょうね。
これほど引っかかりのない銃は珍しいのでは。



リングトリガーの前にあるのがハンマーです。
ハンマーレスおか、アンダーハンマーと呼ばれる方式です。


ある程度トリガーを引けばハンマーが落ち(上がり?)ます。



トリガーの前側にハンマーのかかる部品があり、トリガーを引くとその部品の耳がフレームの穴の縁に引っかかり、
回転してハンマーを解放します。


バレルにリェージュのマークがあるのでベルギー製ですね。


装填はバレルの前にあるナットを回します。



バレルが抜けます。軸は空薬莢を抜くのにも使えます。
ライフリングはありません。弾は丸くないはずなのですが。


ハンドとハンマーが見えます。


軸にはバレルが回らないように抑えるバネがあります。




バレルにはナットを固定するネジがあります。
しかし、バレルの薄い壁の中にネジの先の軸を通すなんて凄い技術です。


まあ、片側は壁に穴が開いてしまってるんですけどね。
出っ張っていなければ問題無しなのでしょうか。


サイドプレートを開けてみました。
ネジがフレームを貫通していて、ネジの頭の反対側にサイドプレートがあります。
表面はいかにも鋳物といった感じです。



バネが強いのでこれ以上の分解はしませんでしたが、
ハンマーとトリガーが同軸についていることがわかります。
奥にあるプレートがハンドですね。
上にある板がメインスプリングです。
下にある板がトリガースプリング・・・らしきものです。
リングトリガーなので指で前に戻しますし、このバネはトリガーをかなり引くまでは浮いていてテンションがかかりません。
不審に思ってパテント図を見てみましたが、やっぱり浮いているんですよね。
メインスプリングは実物もパテント図も最初からしっかり当たっていますが。

ペッパーボックスなのに洗練されたデザインと言うのも不思議なもので、
用途からして求められるデザインも独特なものでしょうか。
近未来的にさえ見える丸っこいデザインで、テカテカにメッキをしたら光線が出そうな雰囲気になりそうだと勝手に思っています。
あと、結構手に馴染む形状です。  

Posted by ラスティネイル at 01:33Comments(2)古式銃

2018年07月15日

管打ち式の和銃



管打ち式の和銃です。
火縄銃の形をした管打ち式の銃は人気がなく、割りと安く買えるので古式銃を初めて買うにはお手軽でお勧めです。
状態が良くてもそんなに高い値にはなりません。
まあ、この銃は状態も悪く、確か5万円程度で買ったものですけどね、安かったからつい・・・
錆の塊みたいなものになると3万円台で買えますね。
しかしながら、人気が無いとか、安いからといって侮ってはいけません。
完璧とはいかなくとも、見所のある銃も多々混ざっているのですから。


この銃の特徴は小口径で肉厚の銃身です。その分思いですけどね。
右側がこの銃で口径11mmです。左は口径の近い比較用の一般的な火縄銃で口径10mmです。



銃身の外側の一番細いところは火縄銃の方は16mmなのに対して20.5mmでかなり太く感じます。
肉厚で3mmと4.75mmでそんなにわけではないのですが。
薬室周りは火縄銃が27.5mmに対して25.5mmとむしろ細いです。
太さの変化が無いのでずんぐりした印象です。


銃身以上に銃床は太さの変化が少ないです。



カラクリは火縄銃と違った軸が地金にささっているのがわかります。
カラクリを固定するためのネジはかなり小さいです。



用心金が無くなって(切断)されています。
用心金の土台部分があるのは和銃では珍しいですね。


ニップルは割れていました。
ニップルの取り付け部は最初から管打ち式で作られた形状ですね。
それに対してハンマーは取って付けたような安直な形状です。


銃床の薬室下部分にはこのように木に花が咲いた飾りが埋め込まれています。


元目当てです。
銃身は丸の上面に一段高く平面があります。

先目当てです。
らっきょう形の柑子が何だか汚い感じがしますね。

パーツクリーナーで拭いたら綺麗な銀色が出てきました。
黒々とした銃身に見えますが、錆びているのを骨董商が状態を良く見せるために塗っていて、
一緒に銀部分も塗られてしまったのでしょう。
木部がラッカー塗装されている銃も多いですしね。

柑子はあまり膨らんでいません。そもそも銃身が細くなっていないので、
柑子をそれより太くする必要性があまり無いのでしょう。



真鍮?部品も黄色く塗られていました。あまり見ない色の材質の金具ですね。
絵も変わっていて、丘の上に神社と御神木があって、奥の方が山ですね。



下側の飾りも色が変わるとイメージが違いますね。金具自体も違う場所のですが。


地金は塗装を剥がしてもあまり変わらず、飾りより材質の色が濃いようです。


銃身根元近くの飾りは山の中の矢倉の上に建物があり、胴金の方に丸い月があります。


銃身を外すと銃床に入ってる部分はかなり錆びていました。
出てる部分との境目がはっきりわかります、塗られているのもありますが。


銘も読めず、登録証では不明となっていました。
裏側は八角形の形状です。


尾栓は丸に溝が入っています。
錆びているのでまだ外していません。



銃身裏側の錆を見ていると、ザラザラした錆と黒く艶のある部分が交互になっていて、
良く見ると左捩れの螺旋になっています。
錆を落として色が変わるか確かめてみることにしました。錆が落ちてわからなくならないことを願いながら。



見事に模様が出てきました。
銃身というのは鉄の板(瓦金)を丸めて筒にしていて、そのまま仕上げるとうどん張りと呼ばれる銃身になります。
上等なものはリボン状の鉄(葛)を巻いて繋ぎ目が開くようなことを防ぎ、巻張りと呼ばれています。
銘の近くに巻張、総巻張、二重巻張なんて入ってるのはそういう工程を得た上等な筒だと表しているわけです。
それで、そのリボンを巻くときに違う材質のリボンを並べて一緒に巻くと、交互に並ぶのでこのような模様になります。
銃に限らず、色が交互に巻かれているのは蛭巻といいます。


錆を落とした部分と、落としていない部分と一緒に見ると全くの別物ですね。


錆を取るときに、色が残る筈の部分に傷が入ると一緒の銀色になってしまいました。
完全に磨いても境目がわかるのか、その後に黒染めして色の差が出るのかも興味がありますが、
自然な色を無くすのも勿体無いのでやめておきます。
製作時の仕上げはどのようなものだったのでしょうね。
表側も錆を落とせば同じ模様が当然出てきますが、
丸は錆が落としにくく、さらに上面が一段出てるので大変そうです。塗装もされていますしね。
ちなみに、銀色になったのは錆びていた方で、色が残っているのは艶のあった方です。
艶のある方は錆ではないので錆を落としても変化が少なく、錆びていた方は錆ごとサラサラと色が落ちました。
今まで錆を落としていてこんな簡単に色が落ちることは無かったので、この材質は初めてですね。
二つの材質を合わせて長所を合わせ持たせたかったのか、単に外観のためなのか。
銃床が虎目の銃の中には明らかに銃床と銃身の縞を合わせた感じのもありますけどね。


銘は丸山義房作で巻張とかは書いてないですね。
こっちも錆を軽く落としたので模様が少し見えています。


カラクリを外しました。

カラクリを止めているネジは小さく頼りにならない感じです。

トリガーは金属製の土台についていました。
これは管打ち式なので洋式銃の構成を意識して一緒にしたのですね。

シアがかからないと思ったらシアスプリングがありませんでした。
バネが松葉バネではなく一枚の板なのは珍しいですね。

シアスプリングが入っていたであろう溝です。


ハンマー軸は四角いナットで止められています。
洋式銃ではナットはあまり見ませんが、和製の管打ちではままあるようです。
バネの先端が滑りながらハンマーを回転させる力を伝えるのではなく、
小さな部品を介して引っ張るようにしています。
これもエンフィールド銃などからでしょうね。

バネを回らなくしてテンションをかけるためだけのネジがあります。


地金は火縄銃と同様に厚さが変わっていています。
カラクリの分解もしてもいいのですが、真鍮製のネジ山が心配なのでやめておきました。

管打ち式の和銃ですが、火縄銃を改造したものと違い、管打ち式にするためにと考えて作られたのがわかる一丁です。
蛭巻の模様も銃身の製法が目で見てわかる興味深いものでした。  

Posted by ラスティネイル at 02:12Comments(0)古式銃

2018年07月12日

ミニエー弾の鋳型



58口径のミニエー弾の鋳型を手に入れました。
エンフィールド銃やそれらを後装式にしたもの、スプリングフィールド銃など用です。
銃があるなら弾も用意できないと?



錆びていてちゃんと閉じません。


中子を兼ねた蓋を外して錆を軽く落としていきます。
小さなネジはテーパーがかかっていて、山が浅い出来の悪いもの。
この造りは日本製の鋳型ですね。


こちらも錆を多少落としました。
弾に横方向の溝が入らない形状です。
あの溝は油や蝋を充填して、銃身に鉛が付着しないようにするためのものですが、
日本製の弾は無いものが多いようです。


穴が傾いていて、端面で真ん中に開いていない・・・これで弾が抜けるということはあまり丸くも無さそうです。
まあ、端面付近は蓋があるので直接弾がある場所ではないのですが。


組み立てたら大体閉まりました。
ちなみに、四角い鋳型部と持ち手は別部品です。
取り替えて違う弾も作ったのでしょうか。


上から湯(溶けた鉛)を入れて、

開きます。
しかし、弾のスカート部を作るための中子で弾が抜けないので、

中子がスライドして弾が取り出せるようになります。
熱いと触れないので、やりにくい気もしますが、慣れなのでしょうか。

近いうち実際に弾を作ってみたいですね。  

Posted by ラスティネイル at 00:33Comments(2)古式銃

2018年07月07日

立体的な



和銃のカラクリに立体的な彫り物がしてあるのを見かけたので買ってみました。
切断された銃床の一部ですが。
銃としてこういうカラクリが付いているのも見かけますが、値が5倍以上になりますしね。

地金には龍が彫られています。牙、爪、髭などは色のある金属が象嵌されていますね。



撃鉄も龍の頭になっています。

管打ち式やスナイドル式、アルビニー式と実用性を求めて火縄銃から移っていった時期のものだと思うのですが、
それにこんなに凝った彫り物をしているのも不思議なものですね。
  
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Posted by ラスティネイル at 16:58Comments(0)古式銃

2018年07月04日

エンフィールド騎兵銃


以前に唯一見たことのあるエンフィールド騎兵銃は状態が悪いのに高くて買えなかったと書いたことがありましたが、
今回は同個体を半額で入手できました。
それでも高かったですけどね。
昔の日本人は体格が小さく、ストックを短くするのが好きだったようですが、これは10センチも短いです。
子供が使っていたのか、鎧を着ながら使ったのかと言う程度ですね。


エンフィールド銃は2バンドで全長125センチ、砲兵銃で102センチ、騎兵銃で94センチです。
これは銃身長さの差で、騎兵銃(画像下)は砲兵銃(画像上)よりも8センチ短いわけです。




起伏式の3段階のリアサイトです。
100、200、300ヤードとなります。
長距離には対応していませんが、操作は簡単ですね。


騎兵銃にはラムロッドのガイドという便利装備があります。
ガイドを回すだけでラムロッドが銃身の位置に自然と行くわけで、
馬上での装填を補助するための贅沢な機構です。
これは長物では装備されている種類の銃が少なく、ちょっとした憧れの装備です。


まずはラムロッドを抜いて

一旦押し込んで

ガイドごとラムロッドを回して

ラムロッドを押して弾を詰めて

ラムロッドを抜いて

ラムロッドを回して

ラムロッドを引いて

最後にストックに納めて終了。
なんというか、思っていたのと違うと言いますか、率直に言って嫌になるぐらい面倒。
三回も往復させなきゃいけないのもそうですが、操作性も良くない。
なるほど、道理で他の長物には装備されていないわけですね!
もはや最初にラムロッドを引き抜いたら、そのまま刺さってた側で弾を押し込んでしまいたい。
でも、そっち側は径が細いから上手くはいかないかもしれないですね。
とはいえ、イギリスは弾がボールの時代から数十年は騎兵銃でこの機構を使い続けていたので、
当時としては、もしくは実際に馬上で使うにはメリットがあるのでしょうか。
また、銃身の短い拳銃ではわりと見かけますが、往復させるにも距離が短ければ手間にならないからでしょうね。
欲を言えばラムロッドがストックに収納されず、外に出てれば、最初に引く動作を必要とせずに回して、
弾を押し込んで、抜いてから回して固定するだけでとても便利です。
見た目はかなり悪いですけどね。
日本のドンドル銃の場合はそんな感じで実用的に使えるからか、非常に多く装備されている機構ですね。
ラムロッドは銃身の下でむき出しで、トリガーガードに後端が固定されているだけ。
そもそも銃身がむき出しなので見た目も気になりませんし。

ところで、この銃もエンフィールド銃ですがライフリングは3条です。
一般にエンフィールドは5条と言われていますが、それは後の方のモデルが多いのではないでしょうか。  

Posted by ラスティネイル at 01:35Comments(2)古式銃

2018年06月25日

火縄銃の研究を


古式銃は洋式銃中心で後装銃の各方式を手にしてみるというのが個人的な目標でしたが、
後装銃はそんなに出回っていないですよね、私の買えるような値段では・・・
そんなわけで火縄銃も個人的な研究テーマに加えることにしました。
火縄銃は好みで買っていましたが、手にしたことのない産地や流派のものは買っていってみようかと。
火縄銃も高い銃は洋式銃に劣らない額となりますが、各流派でも安いものは安い。
手にしてみて調べたら、気に入らなかったものは売ってしまういます。
若干の損失は出ても実物を手にした知識が得られればいいかなと。
古式銃自体が買った中で手元に残っているのが4割ぐらいですね。
所持している数を増やさないと段々と割合は下がっていくわけですが。


そんなことを言いつつ、洋式銃の前装銃も手に入れています。
今週末はプラグ(尾栓)を外したり、銃身内を磨いたりしていました。
プラグが取れると外せると嬉ですね。  

Posted by ラスティネイル at 01:15Comments(0)古式銃