2020年10月05日
エンフィールド銃の初射撃
エンフィールド砲兵銃を実射してきました。
黒色火薬4.15gを銃口から流し込み、ミニエー弾を銃口から落とした後にラムロッドで突き固めます。
そして雷管としてMGキャップを取り付け、ハンマーをフルコックにして引き金を引くと大きな反動と共に無事に弾が出ました。
反動を抑えようとしていないからか銃口が5~10センチ上がるぐらいの感じがしますね。
実際どのくらいかは自分でもわかりませんが。
しかし、50mの距離で60cm弱の的に着弾せず。
その後も弾痕不明が続くのでリコイルで上に行っていることも考えましたが、
下を狙って射撃場の台に当てるのも良くないのでそのまま撃ち続けます。
その後も弾痕不明が続いていましたが、10発目ぐらいで的に右上にキーホールが開きました。
見事に真横を向いて着弾した大きさと形の穴です。
弾がちゃんと回転してしていなかったんでしょうね。
ライフリングに弾がちゃんと噛んでいないことを考えて、
弾のスカート部が広がるように弾をラムロッドでガンガン突いてみたりしても変わらず。
二回目に弾を作ったときのアンチモニー入りの少し硬い弾から撃ち、
当たらないので最初に作った純鉛の軟らかい弾を撃っても当たらず。
17発目まで不発は一切なく順調だったのですが、18発目で不発が起きました。
5回ほどキャップを付け直しても弾は出ず。
プラグ(尾栓)を外して弾と火薬を抜いてみるとこんな物が出てきました。
弾のスカート部ですね。
これに火道が塞がれていたのか、火薬の圧縮が上手くいかず着火しなかったのか。
スカート部内に火薬が入ったので、次の弾の装填位置があまり変わらず気づきませんでした。
スカートが千切れた原因も出来の悪い弾だったのが原因なのか、
銃身と強力に密着しすぎたのが問題なのかわからなかったので、今日はそこまでにしました。
弾が回転しない原因としては、スカート部がちゃんと広がっていないというのと、
弾が軟らかすぎてライフリングと噛む部分が削れてしまうというのが考えられます。
水を入れたポリタンクでも撃って弾を回収できればわかりやすいのですが日本ではできないですね。
撃つ距離を短くしてみるということも難しいですし。
とにかく、ライフル銃を撃ちに行って火縄銃より当たらなかったわけですから、
何をやるにも技術や経験というのは要るものですね。
5発ぐらい撃つと装填するのが結構固くなりますね。
10発だとラムロッドをガンガン弾を叩く必要が出てきます。
無理に入れなくても湿らしたパッチを通すだけですぐに解決はすることはわかりました。
湿らしてないパッチでも大丈夫かもしれませんが。
ハンマーの窪みで吹き返しは上手く下に行くようです。
顔は全然平気ですが、左手をあまり手前で持つと風が来ます。
プレートもハンマーより前が煤けています。
銃身やストックも煤が付きますね。
反動はかなりありますが、鋭さはないので肩が痛くなるとか、痣になるとかはないですね。
音も耳栓の効果でそんなにうるさくもないです。
そんなに怖いという気はしないのですが、ちょっと撃つのを戸惑ってしまって撃とうとしても弾が出ないときあると言いますか、
単に引き金が重すぎて自然に落ちずに思い切りが必要なだけの気もしたり。
まあ、程度はとにかく本能的に怖いのは確かそうなので、数を撃って慣れるしかないかなとも。
エアガンの方が楽しく撃てるなぁと(笑)。
黒色火薬は掃除も大変ですしね。
知的好奇心もありますし、新しいことをやるのは面白いですが、実射をずっと続けるかはちょっとわからないです。
Posted by ラスティネイル at 01:39│Comments(4)
│古式銃
この記事へのコメント
毎回、興味深く拝見させて頂いております。
スカート部を積極的に拡張させるため、ミニエー弾のスカート内に鉄球等を入れるっていう方法がありませんでしたっけ?。
スカート部を積極的に拡張させるため、ミニエー弾のスカート内に鉄球等を入れるっていう方法がありませんでしたっけ?。
Posted by 鍛冶屋 at 2020年10月05日 07:29
当時は色々入れたみたいですね。
一番一般的なのはプラグという先の無い円錐形と言いますか、横から見たら台形のようなものです。
鉄だったり、木だったり、陶器だったりしたようです。
一番一般的なのはプラグという先の無い円錐形と言いますか、横から見たら台形のようなものです。
鉄だったり、木だったり、陶器だったりしたようです。
Posted by ラスティネイル
at 2020年10月05日 08:18

古式銃の場合、射撃に至るまでがノウハウの集合というのがよく解りました。
この辺りのことまで、詳しく触れた本はなかなかありません。
東郷隆氏の作品には銃が題材のものもありますが、そこまでの記述もありませんし。
射撃回数を重ねるにつれ装填が難しくなるのは火縄銃といっしょですね。
早合を作るとき、だんだん弾の径が小さくなるようにしたそうですし。
この辺りのことまで、詳しく触れた本はなかなかありません。
東郷隆氏の作品には銃が題材のものもありますが、そこまでの記述もありませんし。
射撃回数を重ねるにつれ装填が難しくなるのは火縄銃といっしょですね。
早合を作るとき、だんだん弾の径が小さくなるようにしたそうですし。
Posted by 都内在住 at 2020年10月05日 09:07
ノウハウの問題を解決するためにも、当時の日本では完成品のペーパーカートリッジを輸入していたことに納得できました。
自分たちで作っても、当たらなければライフルの意味がないと。
イギリスで作られた専用品なら特に安心ですね。
弾丸を紙で包んだまま装填すれば、それはクリーニングにもなるので装填しにくくなる問題も解決です。
包んだまま装填するには紙質も重要になってくるので余計に真似は難しいですが。
自分たちで作っても、当たらなければライフルの意味がないと。
イギリスで作られた専用品なら特に安心ですね。
弾丸を紙で包んだまま装填すれば、それはクリーニングにもなるので装填しにくくなる問題も解決です。
包んだまま装填するには紙質も重要になってくるので余計に真似は難しいですが。
Posted by ラスティネイル
at 2020年10月06日 00:48
