2020年09月30日
弾丸の鋳造
火縄銃の弾は散弾銃用の丸い弾丸を使っていましたが、
エンフィールド銃用のミニエー弾は自分で作るしかないので鋳造しました。
結構前に電気ポットを買っといてありました。
電気で溶かして、レバー?を上げれば下のノズルから溶けた鉛が出てきます。
鍋に溶かしたのを掬ってもいいのですが、下から出ていく方が浮いた不純物や酸化物が混ざらずに済みます。
某巨大通販サイトで純度99.99パーセントの鉛を1㎏買ってみたのですが、微妙に赤みがありました。
気にしても仕方がないのでポットに入れて加熱を始めてすぐに煙が出始めたので、なんか怪しいぞと。
溶け始めたころにはすぐに表面に酸化物にようなものが固まり始めました。
それでもノズルからは溶けた鉛が出てきますが、あんまり加熱していくと怪しい感じです。
最終的に1割ぐらいが良くわからない溶けない固形物に。
不純物がどれぐらい入ってたかわかりませんが、鉛の純度も何だか怪しい気がします。
初めてで良くわかりませんけどね。
その固形物を苦労して出すと、ポットの表面には金属っぽくない汚れが付いています。
この後、スチールウールで綺麗にしました・・・
現在所有する鋳型はこれぐらいです。
右の三個はライフル用で他は丸玉です。
欲しかった口径のがセットで売りに出ていたからという感じで数が増えました。
実際に使いたい口径はほとんどありません。
自分が撃ちたいのが一般的な口径より小さいからなんですけどね。
持っている当時物の中で一番小さな5分玉(6.8mm)と10匁玉(18.5mm) です。
重さで20倍違うわけですね。
ライフル用の一つは何用だかわからないままです。
後装銃用ではないかと思いますが。
真ん中の和製のものは注ぎ口の鉛を切る機能が付いていません。
同じミニエー弾でも左の現代型のと右の和製のものでは長さ、油保持の溝の有無、後部の厚みが違います。
それでも重さは同じ約33gなので同じ火薬量で撃つのでしょう。
弾道がまったく同じとはならないでしょうけど。
和製の方は余分な部分を手でねじり切ったら先端がいい感じに丸くなりました。
現代型の方はカットするときに先が平らに。
とりあえず20個は作れましたが、表面が皴のものとそうでないものができました。
鉛の湯の温度が低いと綺麗にならなかったんでしょうね。
今度は散弾用のまともそうな鉛をしっかりとした温度でやってみます。
そっちは純粋な鉛ではなく、アンチモニーが少し混ざって硬くしてあるようですが。
次は余計な苦労をしないで済むとよいのですが・・・
銃身には問題なく入って、使えそうでちょっと安心です。
Posted by ラスティネイル at 02:08│Comments(5)
│古式銃
この記事へのコメント
実際に弾を作る様子、色々勉強になります。
Posted by 二式大型七面鳥 at 2020年09月30日 07:45
丸い弾を手作りするのは存じておりましたが、ミニエー弾も鋳造できるのは知りませんでした。
弾の鋳造を知るきっかけは火縄銃以前にパーカッションリボルバーの関連だったか…
一説によると、数が必要なときはこのような型を使わず、弾の重量分の溶けた鉛を板で転がして球にするなどと。
精度はだいぶ落ちるでしょうね。
ごく初期のBB弾にもこの転がし製法のものもあったそうです。
今では考えられませんw
弾の鋳造を知るきっかけは火縄銃以前にパーカッションリボルバーの関連だったか…
一説によると、数が必要なときはこのような型を使わず、弾の重量分の溶けた鉛を板で転がして球にするなどと。
精度はだいぶ落ちるでしょうね。
ごく初期のBB弾にもこの転がし製法のものもあったそうです。
今では考えられませんw
Posted by 都内在住 at 2020年09月30日 09:47
>二式大型七面鳥さん
実は実際に流し込んでる画像が無いのはイマイチかとも思っているのですが、まあ流し込むだけです。
>都内在住さん
ミニエー弾は型が左右に分かれるだけでなく、窪みの中に入る中子もいるのでちょっと複雑ですね。
転がす方法は上手い人がやれば良い方法です。
鉛は軟らかいですし、重さが一定なら径も揃います。
丸い弾だからこそできる方法ですね。
実は実際に流し込んでる画像が無いのはイマイチかとも思っているのですが、まあ流し込むだけです。
>都内在住さん
ミニエー弾は型が左右に分かれるだけでなく、窪みの中に入る中子もいるのでちょっと複雑ですね。
転がす方法は上手い人がやれば良い方法です。
鉛は軟らかいですし、重さが一定なら径も揃います。
丸い弾だからこそできる方法ですね。
Posted by ラスティネイル
at 2020年09月30日 21:48

BB弾の製法。
とあるエアガンメーカーの社長さんにうかがったところ、金型製法を最初に取り入れたのはエルエスで、それ以前は切った樹脂を加熱板の上で転がして成形していたのでバラツキが激しかったとか。
金型製法+研磨だと高精度になるようですね。
ミニエー弾、美しいですな。
金型もよく考えられた造りで感心します。
とあるエアガンメーカーの社長さんにうかがったところ、金型製法を最初に取り入れたのはエルエスで、それ以前は切った樹脂を加熱板の上で転がして成形していたのでバラツキが激しかったとか。
金型製法+研磨だと高精度になるようですね。
ミニエー弾、美しいですな。
金型もよく考えられた造りで感心します。
Posted by 風切屋 at 2020年10月01日 22:26
プラモメーカーだからでしょうか。
BB弾はメーカーのを買うしかないですから、高くても精度の良いものも作っていって欲しいですよね。
とはいえ、世の樹脂ベアリングの精度を見るにSGM弾より高精度というのは難しそうです。
ミニエー弾は存在感もありますが、標的射撃をすることを考えると重さが辛そうです。
戦闘なら頼りになるでしょうけど・・・
当時の海外製のモールドもいずれ入手したいところです。
中子が取っ手付きの別部品だったりして作業性は悪そうですけれど。
BB弾はメーカーのを買うしかないですから、高くても精度の良いものも作っていって欲しいですよね。
とはいえ、世の樹脂ベアリングの精度を見るにSGM弾より高精度というのは難しそうです。
ミニエー弾は存在感もありますが、標的射撃をすることを考えると重さが辛そうです。
戦闘なら頼りになるでしょうけど・・・
当時の海外製のモールドもいずれ入手したいところです。
中子が取っ手付きの別部品だったりして作業性は悪そうですけれど。
Posted by ラスティネイル
at 2020年10月02日 01:44
