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2020年08月22日

ボアスコープを買いました

ボアスコープを買いました
8000円程度のボアスコープを買いました。
これはライフリングの画像です。
銃身内を見ようと思うと一般的なものより径が小さく、
焦点が近いものが必要となるので鉄砲専用のものがおすすめです。
しかし、径が小さいと視野も狭いので、この7mmルフォーショーはライフリングの1溝以上を視野に収められますが、
エンフィールドの3条のライフリングでは1段差しか見えないので雰囲気でライフリングらしさを味わえなかったり。
ところで、画像を見ると、ライフリングの山の面は回転方向のツールマーク、谷の面は軸方向のツールマークだとわかりますね。

ボアスコープを買いました
ボアスコープを買いました
射撃に使っている口径6mmの火縄銃の銃身の最後端のネジ部です。
焦点距離が短いので近くしかはっきり映りません。
ミラーを付けると横方向でを見ることができます。

ボアスコープを買いました
ボアスコープを買いました
薬室手前のネジ部です。
燃焼ガスがくるので傷んでいることがわかります。
形にどの程度影響が出てるかは難しいですが、表面は荒れていますね。

ボアスコープを買いました
薬室部です。
ここは元々径が広がっているので磨いた時に錆が落ちていませんね。
薬室部は火薬の燃焼で他の部分より傷み、拡がりやすいのです。
磨いた時はそれなりに滑らかに見えていたのですが、錆を滑らかに磨いていたのか、
射撃をしたら剥げ落ちてこの状態です。
恐らく、作られた当初より直径で0.5mm以上は拡がっていますね。
当時、この鉄砲の持ち主はかなり遊んだのだと思います。
元の口径は5.7mmぐらいだと思っていましたが、この様子だとどれほど小さかったかわからない感じですね。
ちなみに、弾を装填する部分が広がると命中率が下がります。
弾を広がった部分より前の位置にすると改善されます。
火薬を多く詰めれば弾の位置も前になりますが、極端に火薬を多くすると危ないので、
燃焼しないものを弾と火薬の間に詰める方法もありますが、当時の日本で行われていたかは不明です。
前装銃って色々と自由はきくんですよね。

ボアスコープを買いました
薬室側の火穴です。
これも拡がってはいますが、まだまだ問題ないでしょう。

ボアスコープを買いました
ボアスコープを買いました
こんな方に軸方向に筋が入っている部分もあります。
口径があまり大きくならないように最低限しか削っていないので取りきれていないのもありますが、
単純な錆によるものではなく、鉄板を丸めて銃身にした時の合わせ目とかだといくら削っても多少は残る可能性はありますね。
ここまで幅があるのは錆で広がっているのだろうと思いますが。

ボアスコープを買いました
ぽつぽつと錆による窪みが落ちていない部分も。

ボアスコープを買いました
銃口付近は割と綺麗です。
これを見てちゃんと磨けていると思っていてはいけなかったと。
奥に行くほど目詰まりでちゃんと磨けていなかったのかもしれませんね。
この銃は口径8mmぐらいまでは大きくできるような作りをしているので、
6.5mmぐらいまで大きくしてでも完璧な状態に磨けば最高の射撃銃になると思いますが、
やっぱり勿体なくてそこまでできないですね。

ボアスコープを買いました
ボアスコープを買いました
射撃している10mm口径の方の銃口部。
ここらへんはやはり綺麗です。

ボアスコープを買いました
奥に入ると細い線が無数にあり、汚れが溜まっています。
いくら掃除しても綺麗にならないわけです。
磨く番手を上げるのが速すぎたのでしょう。
ボアスコープで確認しながら仕上げていけば良くなり様ですね。
まあ、この銃身は一晩で仕上げましたので全然丁寧ではないのですが。
断続的な傷は銃身の全体にあるわけではなく、リーマーにキリコが噛み込んだ部分でついてしまっているようです。

ボアスコープを買いました
ボアスコープを買いました
薬室から1/3ぐらい行った場所は狭い範囲でちょっと径が大きくなっていて、状態が良くないですね。
あと0.2~0.3mmぐらい径を大きくすれば良くなると思いますが。
こんなのでもパッチで包んだ弾は引っかかりも感じずに通りますが。

ボアスコープを買いました
この部分は材質の悪さでしょうね。
どうしても鉄砲は日本刀と比べると材質の品質が一歩、二歩下がる感じです。
日本刀も刃部以外や芯材の材質はそんなに良くないのかもしれませんが、
似たなのように芸術的な見た目は気にしない道具ですしね。
消耗品でもありますし。
材質に不純物が混ざっていようが、継ぎ目がイマイチの部分があろうが大して問題にならないいい加減なものなのでしょう。
特に巻張にしてあれば破裂防止では十分と。
銃身内もそんなにしっかり磨かれなくても命中率に大きな影響はないのでしょうし、
減って内径が場所ごとで違ったり、銃口付近が丸くなくなっても平気で使っていると。
まあ、銃身が減ったからと新しい銃にできたり、再研磨に出せる人の割合がどんなものかわからないですが。

ちなみに、鉄砲でも鋼材が使われていると材質の品質が良いですね。
でも、何故か鋼を巻いてるけど中は普通の鉄というのも多く、銃腔の中は結局イマイチだったり。
仲間で鋼にしてしまうと仕上げが大変なのでしょうか。
材質の良い火縄銃に出会ってみたいところですが、まずは磨かないと確認がしにくいので手持ちの銃を磨いてみることでしょうか。
口径ごとに工具を揃えていかないといけませんが・・・

ボアスコープはリアルタイムで映像を見ているときは良いのですが、
キャプチャーすると何故かボケてしまうのが現在の課題です。
作業には問題ありませんが。
古式銃しか手にしていませんが、段々と実銃用の道具が増えてきました。
銃身をホーニングできる個人はきっとそんなにいないでしょう。
技術はこれからですけどね。



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Posted by ラスティネイル at 02:32│Comments(6)古式銃
この記事へのコメント
私が収集した火縄銃では芝辻長左衛門邦孝の銃身は例外なくいいものでした。
Posted by 鉄吉 at 2020年08月23日 13:59
使っている鉄の材質が良いのかもしれませんね。
ちなみに、銃身内はどのように磨いて観察したのでしょうか?
Posted by ラスティネイルラスティネイル at 2020年08月24日 01:10
銃身は本来モミシノ(火縄銃のリーマー)を使って磨くべきなのですが現代ではモミシノ自体手に入りません。このため8mmの真鍮棒の先端に5cmm程度の縦割りの溝を入れ金属用紙やすりを真鍮棒に巻き付け電動ドリルで磨いています。銃腔の錆の程度に応じて80番くらいから始めて400番くらいで仕上げます。
Posted by 鉄吉 at 2020年09月06日 15:17
400番まで磨いて内部に欠陥が見えないなら、出来の良い銃身なのでしょうね。
Posted by ラスティネイルラスティネイル at 2020年09月08日 06:25
邦孝の銃は4丁持っていますがどれも実射には問題ないレベルの銃身だと思います。
Posted by 鉄吉 at 2020年09月08日 23:07
今でも実射できる状態というだけでも、
腐食しにくい良い材料なのかもしれませんね。
Posted by ラスティネイルラスティネイル at 2020年09月14日 00:32
 
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