2019年12月31日
スティーブンス銃
口径が17mmとゲベール銃の大きさのミニエー銃であるオランダのスティーブンス銃です。
ライフリングは4条で浅め。それでも結構状態が良いです。
洋式銃は銃身の外側と比べて内側がきれいなものが多く、
火縄銃は外側がきれいでも中がボロボロなのが多いです。
鉄質の問題なのか使い方なのか。
実は入手前はライフリングがあるかわからず不安だったのですが、
機種はわからないものの、この見た目ならあるかなと買ってみて、実際にあって安心しました。
特徴的なリアサイトです。
起こす角度で距離を調整します。
ゲベール銃ならバンドの上にフロントサイトがありますが、
命中率が良くなったミニエー銃ではバレルの上に移りました。
しかも、これはアリ溝で左右に調整できるようになっているのでエンフィールド銃より上等でしょうか。
元の調整位置がわかるように線でマークされています。
バレル下側には銃剣用のラグも付いています。
ラムロッドは外周に柔らかい銅合金が付いていて、ライフリングが傷つかないように気が使われているのがわかります。
ロックはハンマーより後方に伸びた構成です。
後側のネジは引っかかっているだけで、マイナスドライバーで回せないようになっています。
前のネジだけ抜いて外せます。
セーフティコックとフルコックがあり、ハーフコックはありません。
これはゲベール銃と同じですね。
携帯するときはハーフコックより安全そうですが、フルコックにしないとキャップが着けられませんね。
ロックプレートは平らな板ではなくストックに合わせて曲面になっています。
ハンマーはゲベール銃並みに大きく、強力なバネです。
ロックを外すとストックに個体識別用の4本の溝がつけられてます。
銃身の収まるところにつけられて銃が多いのですが、この銃は色々なところでよくある銃と作法が違うようです。
全ての機構がハンマーより後ろにあります。
ハンマーやシアはヒートブルーのような色になっているので、焼き入れされているのでしょう。
プレートには4本の溝がつけられています。
マークは少ないですね。
また、メインスプリングがシアのスプリングも兼ねたいるため、
シア側は先端に行くほど細くなるようになっています。
銃身のマークですが、何だかわからないマークも多いですね。
バレルとプラグには535の数字が入っています。
バレルには4本の溝も。
バレル後方の左上にもマークがありますが何だかわからず。
右側にはバレルとプラグのねじ込み位置を合わせるマークがあります。
これも普通は銃身の上側についているんですけどね。
ネジにも4本の溝があります。
しかし、当時はネジゲージを使っていたみたいなので互換性がありそうなものです。
オネジが通るべき大きなメネジと、通るべきでない小さなメネジが開いた板で、
その範囲のネジが合格となるのです。
マークが色々なところにあります。
王冠のついた立派なマークもありますが、何だかわからず。
壬申刻印やさらに登録し直された告示が合って刻字があって、
当時から日本にあったものだとわかります。
デザインは武骨な軍用銃らしさに溢れていますが、
細かいところまで大事に作られている一丁のようです。
Posted by ラスティネイル at 03:22│Comments(6)
│古式銃
この記事へのコメント
全ての機構がハンマーの後ろにあるというのがとても興味があります。和式管打銃は全てこの機構だjからです。洋式銃の肩当式と和銃の頬当て式銃の違いによるものと思っていました。
Posted by 鉄吉
at 2019年12月31日 23:09

そう言われれば和銃の管打ち式はそういうのが多いですね。
洋式の管打ち式でも特別珍しくはなく、後装式になってハンマーより前に閉鎖機構が付いてからはこっちのタイプが増えた感じもしますね。
洋式の管打ち式でも特別珍しくはなく、後装式になってハンマーより前に閉鎖機構が付いてからはこっちのタイプが増えた感じもしますね。
Posted by ラスティネイル
at 2020年01月02日 20:03

西部時代の武器好きなのでこのミニエー銃は憧れますっ
Posted by ふりーだむあらいあんす!
at 2020年01月05日 10:20

市民戦争でもミニエー銃はかなり使われていたでしょうね。
映画にはあまり出てきませんが。
映画にはあまり出てきませんが。
Posted by ラスティネイル
at 2020年01月08日 12:22

最近は、結構リアル思考になっているのでマグニフィントセブンとかDead Man's Burden(https://youtu.be/j01bboSYnLs)とかにはでてますね。
史実では弾薬不足のスプリングフィールドM1873装備のカスター将軍第七騎兵隊をシッティングブルが打ち破った時のインディアン側メインウェポンはミニエー銃だったとかでその系の映画では拾いダマしてミニエー銃撃つシーンとかあったきがしますけどどの映画だったか覚えてません
史実では弾薬不足のスプリングフィールドM1873装備のカスター将軍第七騎兵隊をシッティングブルが打ち破った時のインディアン側メインウェポンはミニエー銃だったとかでその系の映画では拾いダマしてミニエー銃撃つシーンとかあったきがしますけどどの映画だったか覚えてません
Posted by ふりーだむあらいあんす!
at 2020年01月10日 10:38

どちらの映画も見ておりませんが、その予告は確かにエンフィールドミニエーが大きく映し出されていますね。
それだけに裏焼きのシーンはあれっと思ってしましますが、ウィンチェスターよりずっと大きいので女性が構えてるのもあって迫力のある銃に見えます。
銃が良くても弾が無ければどうにもなりませんね。
ただ、口径が.45と.58で全然違うので、現実では撃てはしてもちゃんと飛んでいくのかは怪しいところです。
長期戦なら、溶かして弾を作り直せますが。
それだけに裏焼きのシーンはあれっと思ってしましますが、ウィンチェスターよりずっと大きいので女性が構えてるのもあって迫力のある銃に見えます。
銃が良くても弾が無ければどうにもなりませんね。
ただ、口径が.45と.58で全然違うので、現実では撃てはしてもちゃんと飛んでいくのかは怪しいところです。
長期戦なら、溶かして弾を作り直せますが。
Posted by ラスティネイル
at 2020年01月11日 01:04
