2025年01月19日
兵器考 有坂鉊蔵著
兵器考なる本を買ってみました。
著者は有坂鉊蔵氏で考古学者で工学博士。
海軍造兵中将、海軍造兵廠長、東京帝国大学教授とやたら凄い人。
弥生式土器の分類ができるきっかけの壺を発見したとか・・・
古代篇
砲熕篇 一般部
砲熕篇 小銃部、海軍部
近代篇
の4冊セット。
砲熕は大砲のことです。
著作権が切れているのでページを写して紹介しても大丈夫と。
古代編は弓、弩石弓、刀剣、長柄諸兵器、戦機、雑兵器、軍用動物、甲冑軍装、盾となっています。
更に細かい目次もあり。
本当に古代から始まります。
軍装・・・
盾に小銃用も含まれていますね。
砲熕篇 一般部も大砲についてかなり載っていますが、個人的には興味がほとんどない。
でも、どうせならとセットで買ってしまったわけです。
砲熕篇 小銃部、海軍部が個人的に一番のメインですね。
鐵砲師國友覺治郎氏宅小銃工場の写真を見ると銃身が本当に柱に固定されていますね。
水戸烈公発明脇差鉄砲って・・・ゲテモノなのに由緒正しい感じがしますね。
マルチニー銃は弾薬保持器まで載っていて扱いが良い。
江戸初期の船の装備品。
大砲や鉄砲と一緒に弓も一緒なのが面白いですね。
太鼓や螺貝、水桶(ダメコン用?)なども載っています。
もちろん、文章もあって、銃で一発当てるのに用いる弾数はボヘミア戦役で33発、
普仏戦争350発、日露戦役のロシア1000発、南阿戦争のイギリス側5000発の奇現象が起きてるなんて書いてあります。
奇現象と表現するのは日本人らしいですが、最近の米軍はやたら数を撃つなんて言われたりしますが、
ずっと前からそういう戦争なのでしょう。
近代篇は航空機、水雷・地雷、機関銃砲、現代の防護兵器及び偽装法、化学兵器、戦車、軍用動物と。
偽装法や軍用動物まで含めますか。
鉄砲は機関銃だけ近代扱い?
馬とか犬だけでなく、鳥までいますよ。
内容は究極的に広く浅くなのですが、あまりの広さに兵器考としては深みが出ているのではと感じるところ。
まあ、浅くと言いつつ説明が細かいところもありますけどね。
鉄砲関係は少ないです。
ミリオタではないので驚異の幅が狭くてほとんど読みたいところが無いです。
いえ、ミリオタなら全部に興味がありそうと思えもしませんが。
普通なら一人で書くのではなく、分野ごとに書き手が分れそうなほどの内容です。
Posted by ラスティネイル at
00:10
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