2019年07月07日
鳶ノ尾の火縄銃
尾栓が鳶ノ尾の火縄銃です。
口径は16mm程度の6匁とこのブログでは珍しく中筒です。
この鳶ノ尾と言われる尾栓は銃身後部を胴金ではなくネジで固定します。
火縄銃が伝わったときの形状に近いようです。
残念ながらネジは作り直されているようですが、当時の形状を再現しているようです。
胴金がないのでカラクリの固定も鋲だけです。
銃身の表には壬申二千四百七十一番 岡山懸と入っています。
尾栓も外してみたいですが、口径も大きいので固そうです。
洋式銃と同様に普段は外さずに使うものだと言う人もいます。
銃身と銃床には三十一とあります。
火蓋を固定している篭棒は薄い板を丸めて作られている感じがします。
薩摩筒と似たような柑子でカルカの先は鉄になっています。
カラクリはカニ目式の内カラクリです。
カラクリではありませんが蒲鉾金もあります。
引き金の固定する穴が引き金の真上ではなく、少し前方にあります。
引き金を引くと後ろに行くだけでなく上にも行きます。
指の角度から真後ろに引くのは難しいことを考えると、この方が引きやすいでしょうか。
それより、蒲鉾金が立派すぎて持ちにくい・・・
蒲鉾金には卅一(三十一)と入っています。
外から見ると立派な塊の様で板金です。
ゼンマイで火挟を動かすカニ目式のカラクリです。
基本的に真鍮製ですが、火挟と盗人金だけは鉄で出来ています。
地板に卅一とあります。
押え金にも卅一とあります。
また、鋲が通るようになっているのでズレる心配がありませんね。
火挟の固定はネジになっています。
こういうネジがテーパーネジなのが日本らしいですね。
Posted by ラスティネイル at 04:09│Comments(2)
│古式銃
この記事へのコメント
尾栓の銃床への固定方法がボルトアクションライフルのようで興味深いものです。
各部に刻まれたおそらく製品番号三十一は不勉強ですが火縄銃では初めて見ました。
このような刻印ではルガーを思い出します。
各部に刻まれたおそらく製品番号三十一は不勉強ですが火縄銃では初めて見ました。
このような刻印ではルガーを思い出します。
Posted by 都内在住 at 2019年07月07日 10:55
藩でまとまった数を注文した軍用銃は結構番号が入っていますが、細かい部品にどの程度まで入れるかはものによります。
ルガーはシリアルが各パーツにありますね。
パーツの互換性が確保された現在では不要なものになってしまいましたね。
ルガーはシリアルが各パーツにありますね。
パーツの互換性が確保された現在では不要なものになってしまいましたね。
Posted by ラスティネイル at 2019年07月07日 13:22