2020年07月30日
実射してきました
更新をサボりながらも火縄銃の整備をし、先週の土曜日に千葉県総合スポーツセンターで実射してきました。
日本前装銃射撃連盟の正会員(一人で練習できる)になるための試験です。
銃は銃身内径10.8mmの国友筒で10mmの弾をパッチ(木綿)で包んで撃つものと、
銃身内径6mmの仙台筒で5.5mmの弾をパッチで撃つものを用意していきました。
初めて銃を撃つなら22口径相当の5.5mmは撃ちやすそうですが、
火縄銃としては口径が小さすぎて装填などの扱いが難しすぎるかもしれないので10mmも用意。
実射は初めてでの試験ですが、毎晩10分ぐらい構えて狙う練習をしました。
火縄銃の照準は狭くて低い線のような溝の照門が多く、
照星がほとんど見えないためサイトのシルエットで狙うのは難しいです。
今回の2丁は照星に銀があるため、照門の中で照星が光ってるように狙うことができます。
カメラを目の位置にして撮影するとこんな感じです。
照門の上辺の一部に銀色に光っているところが見えるでしょうか。
目が良くはないですし、小さすぎて碌に見えやしない中で、この光だけが頼りです。
しかしながら、千葉県総合スポーツセンターは屋外射撃場ですが射座にはしっかり屋根が付いていて、
逆光のためサイトのシルエットがはっきり見えるようになっています。
つまり、照準は真っ暗になり星が消えました。
照星が光らない状態での練習が必要でしたね。
それでも的の外や的の白いところやを狙っている分には凄く見やすいのですが、
的の真ん中の黒いところを狙おうとすると照星が見えなくなります。
照明の少ない屋根が凄く邪魔です。
まあ、雨が降っていてので屋根がなかったら射撃できていませんが。
どんなに頑張っても見えないものは仕方が無いです。
対処方法として的の外で正しいサイトピクチャーになるようにして、
そのまま的の中央に銃を向けて照門の溝があったであろう位置と的を合わせて撃つことにしました。
流石にトイガンでの経験は長いのでそれぐらいの応用は気負わずにできました、実際に狙いが合っているかはとにかく。
6mm口径の方は照準があまりに小さいので10mm口径の方にしました。
弾の重さは6gで火薬は2g装填です。
火薬は弾の重さの1/3という目安ですね。
初めての実射の一発目の感想は、10mmならリコイルもこんなもんかって感じですね。
拳銃ぐらいの威力で長物の重さなので、肩付けできなくても手から離れるとかそういうことはなかったです。
ただ、銃身はしっかり跳ね上がりますね。
後ろに押されることよりも、銃身が上に向いてしまうことの方が気になります。
また、ガスブロのような衝撃のあるリコイルではなく、時間をかけて押される感じですね。
もちろん、一瞬ではあるんですが、弾を押し出してるってわかるような感触です。
狙って撃つという動作はエアガンと同じですが、飛んでいく弾は見えないです。
50m先の一辺80cm、黒い丸が直径40cm程度の的を撃ち、一発目は左下の6点に入りました。
画像は見にくくて、雨に濡れて水が溜まっているところが光ってわかりずらいですが。
端の方は画鋲を付けていて破れた穴です。
初めてでも的にぐらい入るものですね。
二発目は不発・・・口薬を盛り直しても不発。
火道が詰まって塞がってしまいました。
この銃の火道は直角に曲がっていて掃除が困難なので、6mm口径の方で射撃してみるとこに。
1gの弾に0.6gの火薬にしました。
火薬は0.3gのつもりでしたが、連盟の方の1gぐらい入れないと届かないだろうという話と、
いきなり多くの火薬を入れたくないという間を取って0.6gです。
1発目を撃つときに引き金を引いた時に銃が思いっきり左に揺れました。
軽い銃は安定しにくいのと、慣れない実射で変な力が入ったのかもしれませんね。
リコイルは10mmよりずっと軽いですが、やはり無いわけではなく、わずかに跳ねます。
的紙の左端、下から1/4ぐらいのところに着弾。
左右は撃った瞬間に把握していた位置と同じなので弾の飛び方は問題ないはず、
下に着弾しているので3段階の照門を一段回上げてもう一発。
今度は満足な射撃ができて、下側の6点の部分、6の数字の左側に着弾。
上下も少し上がっているので順当な着弾点です。
照門をもう一段回上げて、それ以上は上がらないので狙点ももう少し上げて3発目・・・不発。
どうしたものかというところで、最初の10mm口径の火道を通す出来ることができたので、
そちらで射撃再開です。
実は射撃中は銃身をクリーニングする気が無くて普通のカルカしか持って行かなかったのですが、
一発ずつクリーニングした方が良いのことで、クリーニングロッドをお借りしていました。
6mmは小口径すぎてクリーニングロッドが無いので10mmの方にと。
再開した後は撃てていたのがまた不発が続くようになり、火道は通っているのにどうしてだろうと。
口薬はパッとしっかり燃えているのが見えているのですけど。
結論として、火挟が外側に寄りすぎているということでした。
火挟の落ちる前と後の画像です。
口薬だけ燃えてしまう理由ですが、火道は下に行ってから横に向いて銃身内に続いているので、
爆風は普通だと上に逃げて下の方に行かないのではないかと思います。
火縄で火穴の上が押さえられると、逃げ場のない爆風が下の方にも行くようになると。
火挟をその場でペンチなどで修正するのはリスクがあるので、
火縄を左に曲げて癖をつけた状態にすることで正常に射撃ができるようになりました。
初めて撃つ銃なので着弾を見ながら狙いを修正したいところでしたが、
弾が散って良くわからず。
ただ、下の方に当たっていたので13発撃つ最後の3発は上の方を狙うと、上側の7点に2発当たったので上過ぎたのかもしれません。
今回の不発の多さは銃や操作が重要な古式銃の洗礼を受けた感じですね。
撃つこと自体、色々と教えていただきながらでないと満足にできなかったぐらいで、
弾を入れて引き金を引けば弾が出る現代銃とは違います。
現代銃を撃ったことはありませんが・・・
しかし、初めての射撃で50mで13発中12発が80cm角の的紙に入ったので、火縄銃の実用射程は50mぐらい余裕でありそうですね。
左右に関しては9発が40センチの黒丸の範囲に入り、黒丸には7発。
これらは人には当たるでしょうね。
まあ、合戦で使うような口径の火縄銃はもっと当てにくい可能性はありますか。
とりあえず、試験に合格したので、今後は一人で練習することができます。
近くの射撃場で練習するために火薬の消費許可を取らなくては。
今回だけでも非常に良い経験でしたが、まともに撃てるようになるまで先が長そうです。
トラブルで新しい記事と内容が入れ替わり、コメントは引き継いで新規記事になってしまったので内容だけ元のものに戻しました。
日付はおかしいですが。
Posted by ラスティネイル at 02:26│Comments(6)
│古式銃
この記事へのコメント
合格おめでとうございます。
火縄銃も撃てる射場も各地にあるのは存じませんでした。
これからは実際に射撃された感想も述べられたブログになるのを楽しみにしております。
新型コロナ対応でいろいろなイベントが休止、延期となる昨今、罪になっているプラモの製作やトイガンの調製に当てる他…
こんな状況ですので、ご健勝をお祈りいたします。
火縄銃も撃てる射場も各地にあるのは存じませんでした。
これからは実際に射撃された感想も述べられたブログになるのを楽しみにしております。
新型コロナ対応でいろいろなイベントが休止、延期となる昨今、罪になっているプラモの製作やトイガンの調製に当てる他…
こんな状況ですので、ご健勝をお祈りいたします。
Posted by 都内在住 at 2020年03月22日 11:26
ありがとうございます。
火縄銃の撃てる射撃場はだんだん減っているようです。
電子標的に切り替わっていく過程で、高価な設備を火縄銃で壊すと大変だからみたいです。
元々がインドア趣味だとあんまりコロナは趣味に影響がないですね。
花粉症でマスク不足が切実なところです。
火縄銃の撃てる射撃場はだんだん減っているようです。
電子標的に切り替わっていく過程で、高価な設備を火縄銃で壊すと大変だからみたいです。
元々がインドア趣味だとあんまりコロナは趣味に影響がないですね。
花粉症でマスク不足が切実なところです。
Posted by ラスティネイル at 2020年03月22日 19:42
祝実弾射撃。
というのが適切かどうか…
にしてもマッチロックの不便さや照準器の感想など、現用銃との比較が面白いです。
貴重なレポですね。
今後も期待しておりますよ。
というのが適切かどうか…
にしてもマッチロックの不便さや照準器の感想など、現用銃との比較が面白いです。
貴重なレポですね。
今後も期待しておりますよ。
Posted by 風切屋 at 2020年03月22日 22:17
いわゆる実包を使うものではありませんが、
現在の火縄銃は空砲を撃つことの方が多いので実弾射撃と言った方がわかりやすいですね。
火縄銃の実射とは空砲のことだとかわけのわからないことを言う人もいます。
現代銃より難しいですが、弓矢とだったら確実に火縄銃の方が簡単に戦力になりますね。
生火と火薬の組合せは怖いものの。
とは言え、あんまり暴発の話は聞きませんね。
射撃場で紙を撃ってわかる範囲は研究していこうと思います。
現在の火縄銃は空砲を撃つことの方が多いので実弾射撃と言った方がわかりやすいですね。
火縄銃の実射とは空砲のことだとかわけのわからないことを言う人もいます。
現代銃より難しいですが、弓矢とだったら確実に火縄銃の方が簡単に戦力になりますね。
生火と火薬の組合せは怖いものの。
とは言え、あんまり暴発の話は聞きませんね。
射撃場で紙を撃ってわかる範囲は研究していこうと思います。
Posted by ラスティネイル at 2020年03月23日 18:50
現代銃はお持ちでなかったのですね。
以前から時々除いておりましたが、上下二連銃の画像を見かけたので、お持ちなのかと思っていました。
火縄銃を発砲したということは、射撃教習まで受けたのだと思いますが、現代銃の所持は考えておりませんか?
元はライフルでも410番などの散弾銃にされた物もあります。
私も410番のウインチェスターM94に興味を持っております。
以前から時々除いておりましたが、上下二連銃の画像を見かけたので、お持ちなのかと思っていました。
火縄銃を発砲したということは、射撃教習まで受けたのだと思いますが、現代銃の所持は考えておりませんか?
元はライフルでも410番などの散弾銃にされた物もあります。
私も410番のウインチェスターM94に興味を持っております。
Posted by さとちん at 2020年04月23日 07:36
あれはレーザークレーの光線銃です。
見た目は非常にリアルですが。
公安でのは初心者講習だけですね。
射撃教習は現代銃と違うので日本前装銃射撃連盟で火縄銃を用いて行いました。
初心者講習も警察の方には法的に不要で時間とお金の無駄ですよと言われましたが、連盟の規約で必要なので受けさせてもらいました。
現代銃は今のところあまり持つ気が無いです。
ライフルを持ちたくなった時のために10年を見据えて散弾銃を持っておくのはありだと思いますけどね。
火縄銃も純粋に射撃を楽しむだけでなく、研究目的が動機を結構占めています
見た目は非常にリアルですが。
公安でのは初心者講習だけですね。
射撃教習は現代銃と違うので日本前装銃射撃連盟で火縄銃を用いて行いました。
初心者講習も警察の方には法的に不要で時間とお金の無駄ですよと言われましたが、連盟の規約で必要なので受けさせてもらいました。
現代銃は今のところあまり持つ気が無いです。
ライフルを持ちたくなった時のために10年を見据えて散弾銃を持っておくのはありだと思いますけどね。
火縄銃も純粋に射撃を楽しむだけでなく、研究目的が動機を結構占めています
Posted by ラスティネイル at 2020年04月23日 18:58