2016年02月05日
ロックの取り外し
前に載せていた管打銃はフルコックは問題ないのですが、ハーフコックがかかりません。
普通はハーフコックの方が溝が深かったり、
シアが入り込んで引き金が引けなくなるぐらいしてあって、問題が起きにくいのですが。
とにかく、ロック(カラクリ)を外して見てみないとわかりませんね。
この時代の銃は木のストックが機能に影響するので、木部の変形でシアがかからないことも多々あります。
このネジを外せばいいのですが、溝にやたらテーパーがついていてドライバーが少ししか入りません。
ネジの頭が丸いので溝の中央にしかかかりませんでした。
そのまま回す勇気はないので、100均のドライバーを削ります。
これで無事に外せました。
こんな風にテーパーが付いていました。
外したロックです。
ネジの周りの部品が外形も丸くしてあるのは無駄だと思うのですが、
余裕のあった時代だったのか、職人とはこういうものだったのか。
錆でわかりにくいですが、プレート、プレートと一緒にハンマーやシアを挟む板、バネは青みがかっていて、
ハンマー、シア、ねじは黄色いです。
焼き戻し色だと考えると、靭性を得るために焼き戻しを高い温度でした部品が青で、
シアやハンマー、ネジなど磨耗や変形しないように硬さを優先した低温の焼き戻しで黄色なのでしょうか。
などと考えてみても、ハンマー側が思いっきり減って丸くなっていました。シアは大丈夫そうなのに。
単純に使用で減ったのか、材質が良くなかったのか。
原因はわかったのでとりあえず今回は組み立てました。
幸いネジは回りそうなのでハンマー側の部品を外して、少し形を整えれば解決ですが、
ハンマーを外そうと思ったら非常に強いスプリングがあるので大変です。
バネを抑える冶具でもないと傷だらけになるか、組み立て自体が出来るかどうか。
外さずに形を整えることも不可能ではありませんが、質は落ちますね。
どうするかは良く考えることにします。