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2019年02月01日

岐阜県の小口径火縄銃

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径の火縄銃です。
口径が6ミリで全長75センチ、銃身長50センチです。
残念ながら雨覆が欠品です。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
6ミリ口径というのはやはり小さいですね。
銃身は八角ですが、よくあるように真ん中がわずかに窪んだ面になっています。

岐阜県の小口径火縄銃
銃身は銃床に側面部が完全に隠れるほど深く入っています。
目釘穴はなく、胴締めで銃身を固定します。

岐阜県の小口径火縄銃
長さだけでなく、全体的に小さいです。
子供用でしょうか。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
かなり読みにくいですが、岐阜県 免許銃と銃身と銃床に入っています。
両方の文字はかなり近い感じなので、同じ刻印を使っているのかもしれません。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
サイズ比較に載せた田付流の銃身にある免許銃とも同じような字です。
刻印の深いところなども共通です。
岐阜県の文字も両方にありますが別物に見えます。
しかし、どちらの銃も打刻が全然打てていないのは、
刻印の出来が悪かったり、減ったりしてしまっていたのか、担当者が下手だったのか。
まあ、ちゃんと当時物の銃だとわかるという点では助かります。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
照門は溝を太く削りすぎてしまったのか、
溝を掘って上から銀の板を差し込み、照門本体より幅の狭い溝が入れられています。
もしかすると銀色であることが目的かもしれませんが。
不思議なのは前後に同様の板が埋め込まれていることです。
現代人からすると後ろの一枚だけでいい気もしますが、前後にあることが重要なのでしょうか。
火縄銃の照門が長さのある筋なのとも関係があるのかもしれません。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
照星の上部にも細い溝が入れられていますが、そこまで精密に狙うのはなかなか難しいですね。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
用心金の前側は鋲で、後ろは埋め込まれた金属に後ろに差し込む様にして固定されています。
銃床後部の下部が黒檀のような黒い木になっています。
硬い木で補強目的なのか、修理によるものなのか。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
カラクリは修理の手が入っていますね。
不格好なコイルスプリングはいかにもやっつけ仕事に見えますが、
真鍮で作られています。
後の時代なら鉄で作るはずですが、いつからのものなのか。
他のバネを付けようもない形状なので、元からなのかもしれません。
地金の後ろの角が大きめに面取りされています。

岐阜県の小口径火縄銃
アリ溝で固定されている火皿が下に傾いていました

岐阜県の小口径火縄銃
火皿を後ろに抜いてみました。

岐阜県の小口径火縄銃
銃身、火皿共に細い火道が開いています。
銃身の穴が大きくて、火皿の穴が狭いと間の圧力が高まって火皿が飛んでいく可能性がありますが、
銃身の穴が十分に小さければ問題ないでしょう。
尾栓はかなり短く小さいです。山も小さいですがテーパーネジになっています。
ピッチが不揃いで手作り感があります。

岐阜県の小口径火縄銃
岐阜県の小口径火縄銃
アリ溝はこのような感じです。

岐阜県の小口径火縄銃
銃身のメネジもしっかりしていますが、有効径が尾栓より結構大きい感じもします。

岐阜県の小口径火縄銃
火皿を真っすぐ差しなおしたら、前よりしっかり固定された感じがします。

出来の悪い部分があったり、でも細かいところで手間をかけて丁寧な仕事をしていたり、
イマイチよくわからない一丁です。
(射的用として)実用品なのかも良くわかりませんが、撃つことを考えていないわけでもないと。




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Posted by ラスティネイル at 01:21│Comments(2)古式銃
この記事へのコメント
口径6mmという小口径の火縄銃は初めて知りました。
このコイルスプリングも修理をした人によるお手製と見えて、いろんな意味で興味深い1梃です。
Posted by 都内在住 at 2019年02月01日 09:45
火縄銃の有名な本で5mmというものが載っているのを見たことがあります。
こういうのは実用品ではありませんから、数は少ないでしょうね。

修理も技術にかなり差が出ますね。
どうしても使うと各所が減るので、使われていた火縄銃は修理がされていますが
逆に、修理すれば長く使えるものだったのかもしれません。
Posted by ラスティネイルラスティネイル at 2019年02月02日 19:46
 
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