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ラスティネイル
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2021年06月24日

和製ヤーゲル銃を購入


シカゴさんで和製ヤーゲル銃を購入しました。
ここ最近はあまり高い古式銃は買っていなかったので、高い買い物に対する慣れが薄れていて、
この額を買って良いかちょっと躊躇しましたが、持っている和製管打ちピストルと作っているところ(人?)が同じ感じがしたので買うしかないと。
ヤーゲル銃は持っていませんでしたし、割と短いのも好みでしたし。


雰囲気が似てると言えばそれだけなのですが、細かく言えばハンマーの形状とか、
真鍮のトリガーガードとか、それを止めてる頭の丸い出っ張ったネジとかが似ていますね。
和製の洋式銃にしては海外製じゃないかというぐらい良く出来ているけど、微妙に日本製の雰囲気もあるんですよね。


口径が16mmちょいで銃身が薄いです。
ヤーゲル銃独特の星形のように見える尖ったライフリングではなく、普通の浅い幅のあるライフリングです。
銃口も若干丸じゃなく歪んで見えるのはライフリングのため。
銃口部で1mmぐらい径が大きく広がっているのですが、ライフリングは彫ってあるので、
当初から広げた状態でライフリングも合わせて彫ってありますね。
装填しやすいようにだと思いますが、現在のライフリングを切る刃物では簡単にはできない加工でしょう。


銃口部のライフリングです。


中間部のライフリングは結構綺麗ではっきり。
星形ではなくても7条というあたりはヤーゲル銃ですね。
製作時の想定として鉛玉を直接入れるのか、パッチに包むのかもわからず。
それにしても、このようなライフリングが切れるなら、ミニエー銃も国産化できたかもしれませんね。
製作期間や費用で海外から購入した方が良かったのだとしても、作るだけなら。


チャンバー部はライフリングが見えません。


見にくいですが、チャンバー部は結構錆びています。


ニップルに通じる穴です。





商品説明に銃床の中間部に銃身との隙間ができていると書いてあったので、
銃身が錆で膨張して広げられたんだろうと予測していましたが、
思った通り銃床が黒くなっている部分があり、溝も外側も膨らんでいます。




銃身も錆びていますが、銃床を広げるほどの錆はなく、
一度手入れがされて錆が落とされていますね。
抉れているところは深さで1mmぐらいでしょうか。
火縄銃ならあまり気になりませんが、この銃は銃身が薄いので嬉しくないですね。
しかもテーパーが小さくて先端からあまり太くはなっていかず、
薬室近くで急激に太くなる形状になっています。
現代銃もそういう形状が多く、正しくはあるのですが中間部でもあまり肉厚は増えていません。




プラグ(尾栓)と銃身のネジの境目ははっきり見えないですね。
左側の上の方に少し見えるぐらいでしょうか。
管打ちピストルも似たような感じでしたね。
多くの火縄銃のようにネジの頭が端面に当たって気密を取るのではなく、
テーパーネジのネジ山がピッタリ当たって気密を取るので隙間が無いのです。
ネジを作るのに要求される精度が桁違いなので、技術の高さがわかります。
境目を見るとちょっとネジが銃身に対して上に寄っているように見えますが、
ネジの断面の円弧は中心がネジ中心とはズレるので、ネジ山の高さによってはそう見えるだけでしょうか。
銃身の下側が錆びているので、ちょっとぐらい上に寄っているのは好都合なのですけどね。

薬室部のライフリングが見えないのも薬室だけ酷く錆びてしまったからなのか、
プラグが付いたままブラシを通して錆を落としたら、下死点の薬室部は錆が残って、他はライフリングが見えているのか。
現状ではライフリングがうっすら残っている程度に見えますが、
プラグを外してブラシを通してみないとどれだけ残っているかわかりませんね。

銃は全体的に一度は手入れをされているようですが、しばらく前なのか、シカゴさんなのか。
シカゴさんも結構手入れや修理をしたり、竹製のカルカを作ったりしているのかもしれません。

とりあえず、しばらく油に浸けておいて、プラグやニップルが外せたら手入れをして、
もっと細かく銃の紹介をすることにします。  

Posted by ラスティネイル at 02:48Comments(2)古式銃