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2016年12月10日

薩摩筒



薩摩筒です。
鹿児島県登録なので作られてから登録までは移動してなかったのかもしれません。


登録証は口径0.8センチですが実際は0.83センチぐらいです。
薩摩筒は6匁と1匁が多いということですが、この個体は8分玉(0.8匁)のようです。
差し込んでいる棒は0.8ミリ径です。
銃口部はテーパー状に広がっていて10ミリぐらいになっています。
均等に広がっているので人の手が加わった結果ではないかと思います。
装填のために広げているのか、広がってしまったのを形を整えたのか。



フロントサイトは先端にポツンと銀色のものが付けられています。
リアサイトは小さいもので溝も細いですが、案外狙いやすいです。

バレルは最初から目釘がなく、バンドで取り付けられています。

台木は持ち手部分も含めて飾りがまったくありません。
後端の補強などもありませんね。


引き金は簡単な小さい用心金がついています。
火バサミはあまり上がりません。


火皿は特別大きな窪みになっています。
通常、火縄銃は点火薬に発射薬である黒色火薬を細かくして燃焼速度を上げたものを使いますが、
薩摩筒は発射薬をそのまま火皿に載せて撃てるようです。



銃身は無銘でした。
尾栓のネジはわりと丸い形状の山です。
火皿は逆ネジで取り付けられているのが特徴で、雨覆いは火皿との間に挟んで取り付けられます。

カラクリはネジ一本で取り付けられています。


鉄製のカラクリの縁が真鍮で飾られていると思ったら裏側は真鍮です。

真鍮はコの字になっていて鉄部を包んでいました・
可動部品が当たる側は腐食しにくい真鍮なのでしょうか。



カラクリ内の部品は基本的に鉄製ですが、ゼンマイは真鍮です。

薩摩筒は見た目はちゃっちいですが、実用性を求めて独自の進歩をしています。
発射薬をそのまま使える火皿、不発時や清掃時に簡単に銃身が外せるバンド、
ネジ一本で外せるカラクリなど。
特徴があるというのはコレクションとしては面白いですね。  

Posted by ラスティネイル at 22:31Comments(4)古式銃