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2022年01月30日

海外製の鋳型?


多分、鉄砲の弾用の鋳型だと思うのですが、普段見るのとは違う形状のを一つ持っています。




左の一般的なものと比べて鋳型部分が丸くなっています。
柄の部分がねじられていて手で力を加える方向に大きな面が来るようになっています。


割と肉薄です。
左の方も一般的なものと比べると肉が薄い方かもしれないです。


軸が鋲ではなくネジになっていて、ネジより下側には弾の湯道部分を切るカッターになっています。

あんまり江戸時代の和製のものな感じがしないので、海外製か明治以降のものではないかと思っています。  

Posted by ラスティネイル at 02:42Comments(0)古式銃

2022年01月22日

実射のための火縄銃選び

要望があったので標的射撃の実射用に火縄銃を選ぶポイントを書いてみます。
まず口径は10~12mm程度が良いと思います。
私はもっと小口径が撃ちやすくて好きですが、装填やら扱いがシビアになるようです。
理論上は口径が大きいほど命中率も上がりますが、
人間が扱うと扱いの難しさで当たらない場合が多く、実射に慣れてきたら腕と相談でしょうか。
銃身長は80~100cm程度が使いやすいように思えますが、結局は好みですね。
基本的に最近まで誰かが実射していたか、当時から未使用で保存状態も最高に良いぐらいのものぐらいしか手に入れてすぐは撃てないので、
銃身にリーマーをかける、少し磨くぐらいも含めた選び方で書きます。


火縄銃で一番大事なのは銃身です。
正直、火縄銃は銃身以外の問題はちょっと工作をしたり器用な人なら解決できるものが多いです。
しかし、銃身は中の内部の細長い穴を磨いたり削るのは普通の工作とは大違いですし、
強度が必要な部分なので摩耗しているから盛るというのも困難です。
一応、基本的に口径が変わらないのが望ましいが、
安全性を求めるため修理のために少し口径が大きくなるとか、減った銃身の中にパイプを入れて少し口径が小さくなるのも仕方がないと、
文部科学省は言っています。
しかし、小口径化して撃ちやすくするためパイプを入れることが横行したため、現在は前装銃射撃連盟ではパイプ入りは使用禁止です。
そして、減りやすいのも銃口なので、まずは銃口を見て、穴がちゃんと丸いか確認しましょう。
丸くてもテーパー状に広がっているものは、一番広いところまで全体を広げないと平らな筒にならないので、
銃口部以外の錆び落としプラスアルファでそれぐらいまで広がりそうという程度の広がりに許容しておいた方が良いです。
二重巻張とかなっているものは強度が高く、半巻張でも何も巻いてないよりはずっと上部になります。
銃身全体に対して薬室周りがそれなりに太くなっているものは、基本的に巻いて太くなっていると思いますけどね。


酷いものは穴が全然丸くありません。


火道(火皿の細穴)は直径1.5mm程度か少し小さいぐらいが良いでしょう。
狭すぎると不発になりやすいですが、広いと薬室の火薬の燃焼の吹き戻しが多くなり、
危ないし初速も下がり安定しにくいでしょう。
また、点火薬(口薬)を盛る窪み(池)もそんなに大きくなくて良いです。
この画像でもちょっと大きめです。
点火薬をたくさん盛れると不発が少なくなるように思えますが、
実は火縄が触れてから弾が出るまでの時間が伸びたり、火縄で塞がれない分だけ火が中に入りにくくて逆に不発になったりします。
火道まで火薬を詰めるなら不発は起きないですが、タイムラグはより増えます。


これは火道が広すぎるような銃です。


この銃は火皿付け根に上側に穴が開いています。
薬室付近で火道が広がっているためです。
外観からわからない場合が多いので、薬室側から確認したいところですが、
ボアスコープが無いと結構難しいものです。



火皿が減ったものを鉄を埋め込んで修理しているものがあります。
ここは見た目で明らかにわかるものは技術が怪しいです。
段差があるもの、合わせ目の線が真っ直ぐや円ではなく滑らかでないものは避けた方が良いでしょう。
工作の仕上げと強度は別ですが、仕上げと技術は非常に関連性が高いです。
また、真鍮を流し込んでいる簡易的なものも見かけます。
それで済むからそうしているのでしょうけど、技術がないか手抜きなものです。
絶対ダメとは言いませんがあんまり良いとも思えません。


火挟が窪みの中心に火縄を落とせるか確認しましょう。
左右のズレは曲げて直せることが多いですが、違う銃の合わない火挟が取り付けられていて、
前後が全然合わない場合もあります。


火皿の上面と火蓋の隙間があまり大きいと安全ではありません。
また、盛りすぎた点火薬を摺り切りする役目もあるので、
粉状の火薬が摺り切りできるかをイメージするといいかもしれません。
また、雨覆(横の板)が正規の固定方ではなく接着のものがあるので注意しましょう。
外れないと掃除がしにくいです。


火挟はこれぐらい上がってロックされれば十分です。
火縄が近くて危ないようにも見えますが、火縄から灰が落ちないように火縄の状態に気を使います。
余り高く上がると安全ですが命中させにくくなります。
カラクリはロックが確実か火挟を少し押してみたり、引き金をゆっくり引いてもちゃんと落ちるか確認しましょう。
火挟は落ちた状態でもバネのテンションがかかっていた方が良いです。



二枚目はわざと隙間を空けていますが、銃身後部が銃床にちゃんと当たらず隙間があるものは怪しいです。


オリジナルの照準は溝幅が1mm程度しかありません。
見やすいようにと後からあまり広げてあるとオリジナルではないから競技に使用できません。
2mm以上あるとまずダメなようです。
照星の幅が凄く大きくて、それに合っているなら問題ないかもしれませんが。


尾栓は締めた時に四角の上辺が銃身の上辺と平行なものが減りが少ないでしょう。
銃床にある尾栓が入る穴を見て、その穴の四角が傾いている場合はその傾いている状態が当初の状態なので、
それはそれで問題ないです。
尾栓は抜けないこと、燃焼ガスが後ろに漏れないことが大事ですから、
ネジ山がしっかり噛んでいるものを選びましょう。
オネジもメネジもネジ山の角がちゃんと形になっているものが良く、丸まっているものは減っていることが多いです。
尾栓を外した時にネジの谷が錆や汚れで埋まっているような場合も、そこにメネジの山がないということになります


正確な測り方ではありませんが、この口径6.2mm(オリジナル状態は5.9mm以下)の銃の場合、


尾栓の外径は9.35mm


メネジの内径が7.9mmで直径差が1.45mmとなり、ネジ山が片側0.72mmぐらい噛み合っていることになります。


尾栓の小径が6.7mmなのでオネジとしてはネジ山であと0.6mmぐらい噛み合うメネジでも良いわけですね
まあ、メネジの外径は筒の端の方が減りやすいので、前の方はもうちょっと山が減っていなくて大きく噛んでいると思います。
そしてメネジの内径が口径より大きいので、もうちょっと口径を広げるように磨いてもメネジは削らずに済みます。


この10.9mm口径の場合


オネジ外径が12.4mm


メネジ内径が口径と同じ10.9mmなので、ネジ山の噛み合いはたまたま先ほどの銃と同じぐらいの0.75mmとなります。
元のネジ山の高さに対して現在の噛み合っている高さがどれぐらか気にした方が良いです
まあ、その割合を考えなくても最低0.5mmぐらいは欲しい気がしますね。
オネジとメネジの外径差で1mmと。
あと、メネジもオネジもテーパーネジになっている銃は分かりにくいですね。
私は根元で考えますが。


オネジの小径が10mmほどです。
実はこの銃のメネジの内径と口径が同じなのは銃身を磨いた時に一緒に広が広がった寸法なのです。
どちらも元は10.4mmぐらいでした。
なので、このメネジは奥に行ってもひっかりが増えたりはしません。
もし、銃身内の錆や朽ち込みをなくすために口径を広げていくとネジのかかりも浅くなります。
弾の通る部分だけ広げてネジは削らない方法もありますが、掃除もしにくく、
不発の時に尾栓を外しても後ろには弾が抜けないようになります。
さらにと止まり穴は仕上げにくいので薬室周りの径が小さくなりがちですが、
それは火薬しか入らないならそんなに問題というわけでもないですね。


こんな風に銃口に尾栓が入ってしまうような銃は、銃身内が真っ直ぐな円筒になるように削ったら、
メネジのかかるところが無くなってしまうわけです。
入りはしなくても尾栓のオネジ外径と口径の直径差があんまりないものはネジのかかりが小さくて危険ということになります。

そのほか、欠点は自分が直せるというもの以外は無いようにして、妥協しないようにしましょう。
まずはやはり前まで誰かが実射していたものが安心です。
演武の空砲で使用というのは、演武で使えるというだけで状態が良いとは必ずしも限らないのでご注意ください。
あとは構えて狙ってしっくりくるかですね。  

Posted by ラスティネイル at 03:05Comments(2)古式銃

2021年12月12日

外記流の馬上筒 




外記流の馬上筒です。
持ち手のない奇妙なデザインとなっています。
引き金は前の方にある右側面のレバーです。
引き金を引くと火蓋が勝手に開いてから火挟が落ちます。



個人的には槍などに括って使うのではないかと思っています。
その場合は左手操作すると、短筒サイズにも関わらず構える時は通常の火縄銃のように両手で安定して構えられます。


火蓋は自動で開く関係もあって軸が後ろ側の珍しい配置になっています。





バラしても見慣れない構成ですね。


火皿が後ろの方にあり、尾栓は短めのテーパーネジで出来が良いです。
銘は芝辻長右衛門助久のようです。


カルカの穴が四角いのも昔の日本風ですね。



カラクリは上側に火蓋のロック、下側が火挟のロックとなっています。


部品点数が多く、ゼンマイなどもかなり小さく作られています。


見えにくいですが、盗人金の先などは刃金先となっていて鉄が埋め込まれています。


火蓋の動作を動画で撮影してみました。  

Posted by ラスティネイル at 03:33Comments(0)古式銃

2021年11月06日

ガチャポンの火縄銃


ガチャポンの1/12スケールの火縄銃を入手しました。
作った人もそんなに詳しいわけではないでしょうけど、シルエットはかなり正確な感じで、
なかなか良く出来た見た目だと思います。
一個500円はちょっと高いですけどね。
何故か短筒は照準がありませんが、モデルになった銃になかったのでしょうか。


銃身がダイキャストというのが売りのようですが、小さいし細いので全然重量感を感じられず。
この100匁大筒だけはしっかり重さを感じられ、細い不安な感じもないので満足感が高いです。
人形に持たせたいような人は一般的な火縄銃形状が良いのでしょうけど。


照準がやたら薄いのと、カラクリの地板の前側が短いぐらいが気になるところでしょうか。
塗り分けもコストの問題か変なところがありますが、気になるぐらいの人は自分で塗ればいいのでしょう。


古いミニチュア(根付)と並べてみましたが、スケールモデルとデフォルメの効いたものを並べても変な感じですね。  

Posted by ラスティネイル at 22:12Comments(4)古式銃

2021年07月23日

錆取り



真鍮製のカラクリが滅多に見ない程度に錆びている火縄銃を手に入れました。
外側は火薬の燃焼ガスを浴びたまま手入れをされていないように黒く荒れていて、
特に火挟の裏側や弾き金の上側などガスが当たりやすいところがそうなっていました。
内側もしっとりしたような柔らかい緑青がついていました。
火縄銃の真鍮カラクリで内側までこんなに錆びているのは珍しいですね。


磨くまではしないで、酷い錆と汚れだけ取り除きました。
荒れだけ錆びているようでも、深く進行していかないので割と綺麗になります。
あんまりピカピカの銃は好きではないので、とりあえずこのままです。  

Posted by ラスティネイル at 01:06Comments(4)古式銃

2021年07月04日

呪いにより



小口径の火縄銃を見つけたら買わなければならない呪いにより一匁のを購入。
実射できそうな状態の良さで、値段も標準的な火縄銃ぐらいか少し安い程度だったので。
口径が小さくなるほど、買わなければならないのが強くなります。笑
届いたものを開封しながら、カラクリを固定する後ろの鋲がちゃんと入っていないと思ったら、
反対側にも飛び出ている長い鋲でした。


上から火挟の軸をとめる矢倉鋲が挿してあったので、本来の位置に。
鋲が一本足らないので、作らないといけませんね。




銃身を外してみると結構錆びていました。
深くはないようですが。


銃床を見ると、一度水が溜まったような嫌な感じの痕がありますね。
これで銃身がこの程度なら軽く済んだ方でしょうか。



銃身に油を塗って布で磨いたら銘も見やすくなりました。
そして、尾栓も問題なく外せました。
オネジとメネジはそんなにタイトな感じではありませんね。
使用による摩耗が感じられます。



汚れを取った状態です。
小口径の火縄銃は尾栓の頭が小さくて回しにくいものが多いですが、
この銃はやけに大きいというぐらいです。
助かりはするのですが、普段見慣れているものからするとバランスが悪く感じます。


締めるとちょっと回りすぎますね。


このぐらいの位置で止まって欲しいのが、

これぐらいまで回ります。
シールテープでも巻いておけば大丈夫な範囲にも見えますが、
メネジもちゃんと掃除して確かめないとわからないですね。

巣口(銃口)は銃身内が8.5mmに対して9mm程度まで広がっています。
薬室の方も荒れて広がっているようならそれぐらいまで研いても良いですし、
薬室がそんなに酷くなければ、窄めて修正するチャレンジもありかなと思っています。  

Posted by ラスティネイル at 02:31Comments(0)古式銃

2021年06月24日

和製ヤーゲル銃を購入


シカゴさんで和製ヤーゲル銃を購入しました。
ここ最近はあまり高い古式銃は買っていなかったので、高い買い物に対する慣れが薄れていて、
この額を買って良いかちょっと躊躇しましたが、持っている和製管打ちピストルと作っているところ(人?)が同じ感じがしたので買うしかないと。
ヤーゲル銃は持っていませんでしたし、割と短いのも好みでしたし。


雰囲気が似てると言えばそれだけなのですが、細かく言えばハンマーの形状とか、
真鍮のトリガーガードとか、それを止めてる頭の丸い出っ張ったネジとかが似ていますね。
和製の洋式銃にしては海外製じゃないかというぐらい良く出来ているけど、微妙に日本製の雰囲気もあるんですよね。


口径が16mmちょいで銃身が薄いです。
ヤーゲル銃独特の星形のように見える尖ったライフリングではなく、普通の浅い幅のあるライフリングです。
銃口も若干丸じゃなく歪んで見えるのはライフリングのため。
銃口部で1mmぐらい径が大きく広がっているのですが、ライフリングは彫ってあるので、
当初から広げた状態でライフリングも合わせて彫ってありますね。
装填しやすいようにだと思いますが、現在のライフリングを切る刃物では簡単にはできない加工でしょう。


銃口部のライフリングです。


中間部のライフリングは結構綺麗ではっきり。
星形ではなくても7条というあたりはヤーゲル銃ですね。
製作時の想定として鉛玉を直接入れるのか、パッチに包むのかもわからず。
それにしても、このようなライフリングが切れるなら、ミニエー銃も国産化できたかもしれませんね。
製作期間や費用で海外から購入した方が良かったのだとしても、作るだけなら。


チャンバー部はライフリングが見えません。


見にくいですが、チャンバー部は結構錆びています。


ニップルに通じる穴です。





商品説明に銃床の中間部に銃身との隙間ができていると書いてあったので、
銃身が錆で膨張して広げられたんだろうと予測していましたが、
思った通り銃床が黒くなっている部分があり、溝も外側も膨らんでいます。




銃身も錆びていますが、銃床を広げるほどの錆はなく、
一度手入れがされて錆が落とされていますね。
抉れているところは深さで1mmぐらいでしょうか。
火縄銃ならあまり気になりませんが、この銃は銃身が薄いので嬉しくないですね。
しかもテーパーが小さくて先端からあまり太くはなっていかず、
薬室近くで急激に太くなる形状になっています。
現代銃もそういう形状が多く、正しくはあるのですが中間部でもあまり肉厚は増えていません。




プラグ(尾栓)と銃身のネジの境目ははっきり見えないですね。
左側の上の方に少し見えるぐらいでしょうか。
管打ちピストルも似たような感じでしたね。
多くの火縄銃のようにネジの頭が端面に当たって気密を取るのではなく、
テーパーネジのネジ山がピッタリ当たって気密を取るので隙間が無いのです。
ネジを作るのに要求される精度が桁違いなので、技術の高さがわかります。
境目を見るとちょっとネジが銃身に対して上に寄っているように見えますが、
ネジの断面の円弧は中心がネジ中心とはズレるので、ネジ山の高さによってはそう見えるだけでしょうか。
銃身の下側が錆びているので、ちょっとぐらい上に寄っているのは好都合なのですけどね。

薬室部のライフリングが見えないのも薬室だけ酷く錆びてしまったからなのか、
プラグが付いたままブラシを通して錆を落としたら、下死点の薬室部は錆が残って、他はライフリングが見えているのか。
現状ではライフリングがうっすら残っている程度に見えますが、
プラグを外してブラシを通してみないとどれだけ残っているかわかりませんね。

銃は全体的に一度は手入れをされているようですが、しばらく前なのか、シカゴさんなのか。
シカゴさんも結構手入れや修理をしたり、竹製のカルカを作ったりしているのかもしれません。

とりあえず、しばらく油に浸けておいて、プラグやニップルが外せたら手入れをして、
もっと細かく銃の紹介をすることにします。  

Posted by ラスティネイル at 02:48Comments(2)古式銃

2021年06月11日

銃身外れました


この前、バンドのネジを緩めたと載せた3バンドのエンフィールド銃の銃身が外せました。
バンドを外すのはネジが緩んでいても結構大変でした。
百数十年ぶりの分離かもしれないですね。


銃床には一と墨で書いてありました。
銃身側にも彫ってあったので、日本で当時の使用者が識別用に書いたのでしょう。
銃身が入る根元の方は薄く墨も塗られているようです。



何故かバンドの部分の銃床内側が傷んでいます。



銃身は前の方の銃身が銃床に隠れる境目らへんは錆が多く、膨張してしまっています。



薬室の方というか、銃身根元の30センチぐらいは状態が良いですね。
こちらも墨が塗られていたり。
墨に防錆効果でもあるのでしょうか。
普通、銃身の外側が酷く錆びている場合は薬室周りというか、タングやニップル付近が酷く錆びていて、
膨張して銃床の木を押し広げていることが多いのですが、
この銃は何故か薬室の方が綺麗で、銃口に向かっていくほど錆びている不思議な銃です。



そのままの銃身と、錆のカサブタみたいになっているところを少し叩いて剥がした状態です。
出っ張っているところを叩くと、ボロボロ崩れて凹んだようになりますが、
その周りも若干出っ張ていると余計にそう見えているだけの場合もあり、
元の輪郭に対してどのぐらいだかはよくわからにですね。
恐らく、酷いところで深さで0.5mm程度、多く見積もっても1mm程度と銃身の厚さも考えるとそんなに酷くはないと思うのですが。



それにしても、薬室周りは綺麗だなと。



こんなに状態が良いならと油を塗ってレンチでちょっと力を入れて見たらプラグも外せました。
ネジの状態も良いですね。


中を覗くと立てかけてあったからか砂が固まったような状態になっていました。
長さ20mmぐらいで、崩していっても銃身の内側にこびりついた部分がなかなか取れず。
その部分より銃口側の状態は良くてライフリングがはっきりしているのも見えているのですが、
この部分がどうなっているかは気になるところ。
少なくとも実射ができるぐらいの状態にはなると確信しているのですが、
良く当たるかどうかは弾丸がライフリングに食い込み始めるこの部分が重要ですね。
火薬の装填される部分だけなら傷んでいてもあまり問題ないのですが、
弾丸も途中まで差し掛かりそうな位置です。
  

Posted by ラスティネイル at 02:24Comments(0)古式銃

2021年06月08日

多分、良い買い物

ずっと前からシカゴレジメンタルスのHPに載っていた税込み8.8万円の火縄銃が気になっていて、
3月に東京に行く用事のついでに見に行ったら軽井沢倉庫保管とのことでした。
HPを良く見ないといけないですね。
そのあと、3月末に東京店に移したと連絡をいただき、すぐに他の火縄銃の値下げと共に6.6万円になっていました。
欲しいと言っている人間がいても値下げはするんですね。
シカゴで一番安い古式銃じゃないかと思いつつ、一部特徴が気になっていたので現物を確認したいと思っていました。
先週の土曜日に東京に行く機会があったのでそれを見たいと来店予約して行きましたが、
残念ながら画像ではそう見えた特徴が実物ではなかったので購入を断念。
状態は悪くても、銃身の巻張の様子が見える面白い銃ではあったんですが。


そして、一階で他の銃を見せてもらっていて、この無銘の火縄銃を見た瞬間に欲しいと思い、値段を見ると4.4万円。
まだ入荷したばかりで手入れをする予定だったようですが、値段がついていれば売れるということで売ってもらいました。
6.6万円の銃を見に行って4.4万円の銃を購入とは、とにかく安い銃を探して買っているようで少し恥ずかしいですね。
銃を色々見せてもらってそれではちょっと申し訳ないですが、過去にもうちょっと高いピストルも買っているので許してもらいましょう。
ちなみに、他所で2万円の火縄銃を買ったのが今までの古式銃購入の最安値です。




さすがに、この値段だからか、火挟、弾き金、火蓋に雨覆と金具がみんな後で付けられた本来と違うものです。
それでも欠品ではなく、これだけ揃っているという点では立派ですが。
火皿自体も前が上を向いて傾いてることから補修品ですね。
銃床の銃身真後ろの上部も割れています。


引き金の穴の部分の板も外れています。
こんな部分や銃床の割れはシカゴさんで多少補修予定だったのかもしれませんね。
カラクリを止める鋲が無く、縛って固定したような痕が銃床にくっきりついています。



目釘や鋲の穴周りの金具もありませんが、丸いだけなので作りやすそうですね。


そんな状態の悪い火縄銃を以前載せた在銘の伊予筒(上)と比較するとこんな感じです。
驚くほどサイズが近いです。


今回の無銘の銃床に在銘の銃身を入れて見ました。
元の銃身を同じぐらいのちょっと抜きにくいぐらいの固さで入りました。


雨覆を銃床の切り欠きの形もピッタリですね、後作のいい加減なのと違って。
火皿の下に隙間が空いてしまっているのは、銃床を削ってありますね。


目釘の位置もほぼ同じです。


カラクリ周りは後から適当に作られているからか、形が全然違いますね。




照準周りもほぼ同じです。
まあ、在銘の方が照星が銀で、無銘の方は鉄(でも別部品)だったりはしますが。



銃身のサイズは同じですが、細かなところで別な人が作ったとわかる感じはありますね。

恐らく、この銃は元々同じ仕様ではありますが、別な人が別な時期に別な相手に向けて作っていると思います。
当時の流派によっては設計図といいますか、諸元が口径ごとに決まっていました。
銃身だけでも銃身長さ、元の外径、先端の外径、腰(一番細いところ)の径、それぞれの照準の前後位置と高さやその他諸々。
なんせ、教本で口径によって距離ごとの構え方、火薬量、照準の角度の付け方などが書いてあるわけですが、
銃の仕様が違っていては、変化の仕方が変わって成り立たないわけです。
砲術は大変物理的というか数学的というか、経験に基づいてにしろ、そういう理屈による世界だったわけです。
当時、様々な流派があって、各口径があって、とんでもない数の銃があった一部が残っているのを見ると、
同じ仕様の銃なんて同時に注文された揃いのものしかないように見えます。
ですが、もしかすると当時はこの2丁のように仕様がほぼ同じ火縄銃が作られていたのかもしれません。



それにしても状態が悪いですね。
妙に浮いている尾栓も本物だろうかと思いつつ、浮いているとハンマーで叩けば錆が崩れやすく、
外しやすいので外してみることにしました。


まずは外側に錆を取ると、尾栓の頭の上側に一本の線が見えます。
在銘のにもあるところを見るとオリジナルでしょうか。



抜いてみるとネジが短い。
折れた感じもしなかったのにと銃身内を見ると、ネジは残っていなく。
このネジはテーパーがきつくてそんなに長く出来そうにないですし、
銃身側のメネジも同じぐらいしか長さがない。
つまり、火縄から管打ちに改造された、見た目を良くするためにいい加減に火縄に戻されていると。
だから金具類もオリジナルではないんですね。
シカゴさんも一度管打ちにされていると見抜いてこの値段だったら凄いですけどね。
ちょっとがっかりです。
それにしても、戦闘には使えないような小口径で管打ち改造とは珍しい。

この銃が火縄銃として撃てるようになれば、同じ仕様で状態の良い在銘の方は撃たずに大事にできると思ったのですがそうもいかず。
綺麗な気にっている銃を撃てるのも楽しいですが、射撃練習で傷むなら状態の悪いものが気楽ですからね。
どうせ変に手を加えられた価値のないものだと思って、どんどん修復していっても良いですが、
それはそれで結構な手間がかかりそうです。
それでも満足のいく買い物でした。  

Posted by ラスティネイル at 01:38Comments(0)古式銃

2021年06月05日

まずは分解から


以前、10万円ぐらいで購入して放置していたロック不動で状態の悪い3バンドのエンフィールド銃の整備を始めました。
3バンドは珍しいので状態の悪さにしてはちょっと高めですね。
元々、2バンドや砲兵銃との比較用にと購入したものですが、比較の写真を撮るにもあまりに状態が悪くて恥ずかしいので、
整備してまともな状態になるようにします。
まずはロック(カラクリ)を外しました。
見ての通り、銃身は錆びていますし、ロック表面も錆びていましたが中は錆が少なく状態が良いです。
シアが減っているせいで上手くコックできませんが、
ネジも全部緩んだので、修理は問題なく出来そうです。
ロックを固定するネジは後ろ側がストックに刺さっているだけのネジ部の無くなっているものでしたが、
エンフィールド銃のネジは予備を何本か持っているので、大きさの合うものがあるかどうかですね。
銃身のタングを止めているネジも緩みました。


銃身の方も錆びています。
ラムロッドが中途半端な位置で固着しているのがこの銃の外観で一番の問題です。
とにかく力で引っ張れば何とかなるのでしょうけど、数十センチの長さで固着しているものを抜くには力が要ります。


木部は黒く厚い塗料(タールにしては固い?)が塗られていてザラザラしています。
少し剥いだ画像右側は元の木の色です。



バンドのネジも緩みました。
ネジ穴の入っていない部分なんて錆で好き放題膨張しますから、
下手をするとネジ山が見えないほどになります。
我ながら良く緩ませました。
しかし、ネジ頭のマイナス溝が舐めてしまっています。
まあ、滑って舐めたとドライバー押されて変形したのはちょっと違いますが。


マイナス溝が広げられる変形で出っ張ったところをハンマーで叩き、元の形に近づけます。
金属片が出ないで変形してる分には結構形が戻ります。
ある程度形が戻ったら削って形を整えれば綺麗になりますが、
削れば小さくなるので、そこまでするかは悩みどころですね。
元々、錆で形がはっきりしていないと、着色するだけでも違和感は小さくなります。

今日は時間が無かったのでそこまでしませんでしたが、
バンドが緩んだので銃身も外せるようになりますね。
整備をするにはまず分解ができないと話になりませんから、銃身とロックが外せれば大きな問題はなくなります。


見た目の状態は非常に悪いですが、ライフリングは銃口部ではっきり確認できます。
錆も表面錆で、溝の深さも深めです。
ロックの中の状態も良かったですし、あまり使用もされてないかもしれないので、
銃身の中の方の錆が少なければ銃という道具としてもしっかり生き返るかもしれないですね。
上手くいけば他の銃身長と撃ち比べができると。  

Posted by ラスティネイル at 02:36Comments(0)古式銃

2021年05月27日

気紛れもたまには役に立つ


ふと、気紛れにエンフィールド銃のトリガーガードを分解して中を見たいと思い立ち、
木ネジだから傷まないように慎重に外しました。
普段、掃除する必要もないし、傷みやすいから分解しないところです。


トリガーガードを外した銃床を見ると、前の方に用途のわからない半円の窪みと埋め込まれた金属板が見えます。
分解したのは2回目ですが、以前は気にしなかった部分です。
考えて見ると、火縄銃にあるカルカ用の穴の後端にある穴と雰囲気が似ている。


そしてこの銃はラムロッドがマズルより若干飛び出ているんですよね。
見た目としてイマイチで気にしてはいたのですが。
窪みに細いマイナスドライバーを入れてみると中が崩れていきました。
錆や木の細かい屑が出てきます。
なので中を崩していき、ラムロッドを押し込み、また中のものをかき出していきます。
前の画像はすでに出した後なので空間が開いています。


そして、ラムロッドが金属板に当たるようになりました。


銃口の方を見てみると、ラムロッドがちゃんとマズルより後ろにいます。
見て目も良いですし、燃焼ガスがマズルから横方向に噴き出たものに当たりにくくなりますね。
気紛れで分解して成果が出ました。
もしかすると、ここにゴミが溜まっている古式銃は多いのかもしれませんね。  

Posted by ラスティネイル at 01:54Comments(0)古式銃

2021年05月03日

八分玉の伊予筒



八分玉(口径8mm弱)の伊予筒を入手しました。
久々に大満足の一丁です。
好みに合って、作りが良く、状態も良い買える値段の火縄銃というのもなかなか見つからないです。
まあ、作りや状態に関してはお金があれば割とどうにでもなるでしょうけどね。
実のところ伊予筒の華奢な感じは口径の大きいものだとあまり好きでないのですが、
これぐらい小口径だと気になりませんね。


上、三匁軍用筒
中、三分玉射的筒
下、今回の八分玉射的筒。
八分玉でも三分玉のと同じぐらい華奢ですね。
火縄銃の研究としては一般的な軍用銃の3匁以上のものを手に入れたり撃ったりしてみるべきなんでしょうけど、
どうしても好みの射的筒を買った方が満足度が高いですね。
しかし、こういう極端に口径の小さなものは単純に射的筒というよりは、
屋敷の庭で撃つとか、小動物の狩猟にとか、子供用だとか特別な理由があって小口径なのかもしれません。


BB弾と比べれば大きな口径ですね。
柑子は無くても銃口に向けて少し太くなっていっています。


カルカは先端に金属で補強があったようですが、紛失しています。
真鍮ででも作らないと。
火縄銃は現在の口径が作られた当時より大きくなっている可能性がありますが、
カルカが6.7mmあるので、それよりは大きかったのでしょう。


薬室部に関しては下の三分玉のより細いです。
強度的には十分と言いますか、三分玉のが必要以上に厚いのですが。
細い芯金に厚い鉄を巻いていくのも大変そうですが、あんまり細いと単純に曲げとかにも弱くなりますね。



持ち手の部分も非常に華奢です。
飾りはほぼありませんが、輪になっている引き金が特徴ですね。




カラクリは平カラクリです。
信頼性があまり高くないので他のカラクリの方が好きですが、
火挟と盗人金が鉄で出来ていて摩耗には強そうなので構わないかなといったところ。
火挟の上がる量が小さいのも射的用だからでしょうか。
火道の状態も問題ないです。



真鍮部品が黒く塗られていて、木部にも色がついているので落とせるか心配だったのですが、
カラクリの下部分を濡れた布で拭いてみて落とせました。
元の仕上げがあったので木まで染み込まなかったようです。
ただ、元の仕上げも少し落ちて、木の地が一部出てしまったので、
完全に黒いのを落とすのは仕上げ直しの方法を決めてからにしようと思います。


購入時は尾栓が開くとのことでしたは、銃床を外すだけでも大変でした。
銃身の錆が食い込んでいたのでしょうか。
銃床も細いので無理をしたら折れそうな感じでした。
銃身が細いのに銃床だけ太いと、銃床が湿度変化などで曲がったときに銃身を曲げてしまうのでバランス上仕方がないのでしょうけど。
結局は折れないように道具で外しました。
尾栓を抜いてみてなんかないなとすぐにわかりますね。
まあ、専門家ではないようなので尾栓と火蓋でも間違えたのでしょう。




銃身を外すと下側だけ大きく同じような間隔で錆びています。
これは巻いてある鉄の錆びやすさから来るのでしょうね。
錆びている部分が窪んでいる部部もあるので、しばらく前に誰か錆を落としていて、
それからまら錆びた感じです。



銘のところだけは錆が落ちているので、登録のときに読めるように落とされたのでしょうか。
巻張が書いてある部分は錆びていました。
もしくは、薬室周りだけ何故か錆びなかったのかもしれません。
錆による窪みもありませんし、薬室付近は作りか材質が違う?


ある程度錆を落としましたが、画像ではわからないですね。


一円玉の径より細いような銃身に銘が切ってあります。
地鐵惣巻張となっているので、銃身全体がに巻いてあるのでしょう。


豫州住となっているので、作られたのも伊予国だとわかります。


牧野徹五朗源知方作(花押)となっています。
狭いスペースに関わらず、この銘はかなり上手いですね。
線が太く、止めや払いなど筆で書いたような形状が再現されています。
直線部もわずかに曲線にしてあったり、太さが一定じゃなかったり高い技術を感じます。
銘は銃の性能には関係ありませんが、打点を繋げたようなのや、引っ搔いたようなのと比べたら見た目が全然違います。
鉄砲鍛冶本人ではなく、銘を切る専門家が切っていると鉄砲鍛冶の技能は全く関係ないのですけどね。




花押なんて最後の線が左右の面にはみ出ています。
これもやりやすいとは言えなさそうですが、このバランスが最適だと思ったのでしょうね。


他の火縄銃の銘と比較です。
お気に入りの三分玉の射的筒は無銘で誰が作ったのかわからないのだけが残念に思っていますが、
逆にこれだけ銘が良いと思えるものも珍しいです。


ここには新と二が切ってあります。


銃床にも新と書いてあります。


火蓋、雨覆、楔には二とあります。
しかし、カラクリには何も目印がありませんでした。


尾栓は頭の上の面だけに目印なのか栓が入っていました。



それなりに苦労しましたが、細い尾栓もちゃんと抜けました。
素晴らしいというほどの状態でもありませんが、間違いなく出来は良い方でしょう。
製作当初はもっと良かったのか、こんなものだったのかが気になるところです。
多少傷んでいるのは確実ですけどね。
ネジは細くても長さは通常の火縄銃と同じぐらいあります。

射的筒ばかりというのも情けない話ですが、やっぱりいいですね。
侍筒も眺めたり、写真で見る分には格好良く、火縄銃ならではな部分もあるのですが、
格好良く扱うには人間の方を鍛えないとならないようで。
口径は通常の三匁~五匁くらいなのに、十匁くらいの重さがある肉厚な銃身の侍筒?も興味があるのですけどね。
火薬を弾の重さの倍ぐらいの重さの量を入れて撃てるようなやつです。
長銃身より初速が高くなるのではないかと思います。
どちらにしろ重そうですが、リコイルは小さくて済みそうです。  

Posted by ラスティネイル at 03:42Comments(4)古式銃

2021年04月04日

大口径の管打ち式


大口径でニップル部(キャップ)に安全装置のついた管打ち式の銃を面白そうだと買ってみました。
ストックに変なバネが取り付けられているのはイマイチですが、短いのも好みですしね。
元はスペインの軍用銃です。



この銃はパーカッションキャップを付けたままでも持ち歩けるようにということでしょうか。
結構立派な安全装置です。



1858と製造年、3634とシリアルナンバーが入っているようです。
クラウンマークとAR、C.YABBRAと入っています。
Cは契約のcontractの略ということです。
ロックは前を支点に後ろのネジを抜くだけで外せます。


見にくいですがバレル後部にも1858と3634が入っています。


リアサイトはプラグ(尾栓)の上です。
ライフル銃になる以前は命中率も大したことがないからかプラグの上のが多いですね。


口径は10番相当の19.5mmです。
14.6mmのエンフィールド銃と比べると大きいです。
銃身は薄いですが、ライフリングが入る前の洋式銃はこんなものですね。
ゲベール銃の17.5mmと比べても大きく、ストックにバネを仕込みたくなるのもわかります。


トリガーガードにも3634と他に読めない刻印があります。




ロックはゲベール銃よりエンフィールド銃に近い構成ですね。
刻印は色々ありますが、各部品に101と入っています。


ロックの上部には安全装置のクリックとなる板バネがあります。





ハンマー軸が丸いのは珍しいですね。
丸い軸に丸いキーだけで一般的な四角い軸ほど強度があるのかわかりませんが、
この個体はガタが全然ないので、案外良いのかもしれません。



銃身にもC.YABBRAと入っています。
27の7が逆のような刻印も。
エンフィールドも25の5が逆のような刻印があるのと関連があるルールなのでしょうか。
銃身とプラグには680と二つ合わせの番号が入っています。


ストック内側にも27があります。




プラグも非常に立派なものが着いています。
ネジ外径が口径よりも大きく、銃口部の銃身外径に近いぐらいですね。

この銃は傷んだ外観の割に状態が良く、わざわざストックにバネを仕込むぐらいですから近年まで使われていたのでしょうね。
すぐに撃てそうな状態ですが、日本の射撃場は上限が12番までが一般的なようですから、
10番のこの銃は撃つことができませんね。
バネの効果は若干興味があるところですが。  

Posted by ラスティネイル at 03:01Comments(0)古式銃

2021年03月21日

材質を探る


試験管とメスシリンダーを買いました。
アマゾンは何でも安く手に入りますね。
これだけ見ると理科の実験道具のようですが、合ってるような外れているような。


この銃のカラクリの材質を確かめたかったのでメスシリンダーを買ったのです。
黒く着色された銅合金。
普通は真鍮(も銅合金ですが)か鉄なので何のために銅合金なのか。
純粋な銅とは色が違う感じがしますが、
不純物のある山銅なのか、金を混ぜて錆びにくくなった赤銅なのか。


まずはバラします。
地板は真鍮製の押し金を外すのに部品を変形させなきゃいけないので使わず。
盗人金とゼンマイも真鍮ですが、他は全部銅合金ですね。


重さを量ります。
これも0.001g単位の実験器具みたいなやつですが、100gまでしか量れないので、一度にたくさんは量れないですね。


メスシリンダーに水を入れ、部品をどんどん沈めていきます。
部品を入れた全体像を取り忘れたので、画像は水の位置をメモ代わりに撮ったもので、
部品の上端だけ見えていますね。
100mlのメスシリンダーを買ったら、直径が足らなくて入らない部品が多かったのが失敗でした。
ただ、容量の大きいやつだと一目盛1mlの目盛の幅が狭くなるので、1/10目盛を読むのが大変になるかなと。

重さと体積から比重は8.85でした。
銅の比重8.95より少し軽いですね。
重い金は入っていないので赤銅ではありません。
残念ながら特別高級な材質の銃というわけはないようです。
若干軽いので他に何か混ざっているのでしょうね。
純銅より硬くて強度があるように思えますし、弾き金(メインスプリング)もこの材質でバネとしてもしっかりしているので、
何が混ざっているのは気になるところですが、それを調べる道具はアマゾンで購入とはいかなそうです。
ちなみに、最初の試験管は火薬を入れる早合代わりです。  

Posted by ラスティネイル at 02:20Comments(0)古式銃

2021年03月14日

分解手順



火縄銃の銃床を見ているとカラクリが収まる部分の掘り込みが、
一番前の部分で傾斜していて深くなっているものがあります。


カラクリを合わせるとこれくらいの角度です。


これがあると銃身を外さなくてもカラクリを外すことができます。
後端を持ち上げて後ろに引き抜く感じですね。
カラクリを外すときは銃身を外し、カラクリ前端を固定している胴金を外してからと言われることが多いですが、
そんな不便なことをしなくても、このようにカラクリだけ外せる銃もあると。
この銃は二重ゼンマイカラクリですが、他のカラクリでも見かけます。
傾斜になっていなくても緩い銃は外れたりしますが、当初からなのかはわかりません。

火縄銃って結構細かなところまで考えられています。  

Posted by ラスティネイル at 01:36Comments(0)古式銃

2021年03月08日

回転運動


火縄銃の二重ゼンマイカラクリは前後に動く盗人金(シア)が火挟のカム(ハンマーノッチ)を抑えていて、
引き金を引くと盗人金が後ろに下がり火挟が解放されます。
回転運動する火挟を直線運動する盗人金でロックしているように見えます。


ですが、実は盗人金は曲がっています。




盗人金の案内となる部品の案内部も完全には直線に向き合っていません。



カムにかかるところは火挟の軸の中心を向いていて、
引き金に当たるところは銃床の曲線に合わせて、もしくは引き金の当たるところと垂直に近い角度にしてあります。
そうでないと上手く動かなかったのでしょうか、力学的に正しい状態です。
結果として、盗人金も大きな回転運動しているわけですね。

うちにある三丁の二重ゼンマイカラクリはすべてこのようになっていました。
世の二重ゼンマイカラクリがすべてそうなのかはわかりませんが、
細かいところまで考えられているものです。
  

Posted by ラスティネイル at 01:26Comments(0)古式銃

2021年03月05日

一聲




この銃は射撃にも使っているのでちょくちょくブログに登場していますが、
ちゃんと紹介していなかったので載せます。


口径が登録証で1.0cmで小口径で状態が良くて射撃ができそうなこと、
デザインと一聲という象嵌が気に入り購入。
安くはなかったものの満足できる一丁でした。
自分では「ひとこえ」と呼んでいますが「いっせい」とか他の読み方かもしれません。
文学に明るいと由来がわかるのかどうか。
この象嵌を決めたのが注文主なのか製作者なのかも非常に気になるところです。


銃口から見ると柑子で肉厚に見える銃身です。
元々の10mmちょっとだったのが射撃するため研磨したら現在10.8mm程度です。
巣口(銃口部)の広がりより薬室の広がりの問題だったので、
丁寧な扱われ方はされつつ結構射撃に使われていたのかもしれません。



銃口部は肉厚に見えますが、一番くびれているところで16mmほどの太さです。
パッチを包んで使うとめ小さめの10mmの鉛玉と比べても銃身が細く見えます。
当初から肉厚は3mmも無かったのではないでしょうか。


照星には小さく銀がつけてあり、狙うと確かに光る星なんだと思えてきます。



柑子手前の巻いてある飾りと銃床先端はピッタリ一致するように作ってあったみたいですが、
木の経年の収縮で少し隙間が出ています。
そのため、一番前の目釘穴も微妙に合いません。
細い目釘なら通せますが、意味があるかどうか。


銃床には腕貫穴も開いています。



二重ゼンマイカラクリでバネは強く、火挟の上がる量も小さいのでロックタイムが非常に小さいです。
口薬から火縄まで近いですが、そう暴発するものではなさそうです。
まあ、元々が射撃用に作られた銃で取扱いに注意が必要でも命中率重視だったのかもしれません。
このカラクリは作動も確実ですね。


槌の中に国と入った金具師のマークも気に入っています。



地板と用心金には波の絵が掘られています。
火挟の銀象嵌も波でしょうか。


反対側はシンプルです。


火挟と火皿の関係はこんな状態です。


火蓋も割と丁寧な形状をしています。


火道の出口付近を穴の進行方向から見た画像です。
この銃はかなり上向きかつ少し前の方に開いています。
逆流して噴出する燃焼ガスが横に行くよりは上に行く方が周りの人間は安全ですし、
前に向けば射手の方にも向かいにくい。
火道も細くて噴出量も小さいのでそういうのを狙っている反面、
細く折れ曲がった火道はデリケートで、着実な発火やメンテナンス性は落ちますね。



銃尾は修理されているのですが、別な気をアリ溝ではめ込むプロの修理がなされています。
見た目より実用性を取ったのではないでしょうか。



二重巻張で銘は江州國友忠三郎頼綱です。
尾栓に近づくほど火薬による腐食で読みにくくなっています。
銃身の先の方の肉厚が薄いところまで 巻張にしてあるだろうかもと思いもしますが、
別な銃でかなり薄くても巻いてある模様が見えているものもあるので、できるものなのでしょう。
この銃も鉄質は良いので、それなりに技術は確かな鉄砲鍛冶のものだと思います。



尾栓のネジは消耗が見られるので一流の素晴らしい出来だったのかどうかはわかりませんが、
作りの悪いところも見られないので、まずまずの出来なのは確かです。





尾栓は銃床に差し込むだけでしっかりと位置が決まります。


台師は大嶋源、以下不明





カラクリは真鍮製で火挟のみ鉄で出来ています。
引き金は重さを三段階に調整可能。
まあ、バネが弱ってきたら遠い穴に差し替えるぐらいに思っていますが。
部品形状は平カラクリより複雑なものの、部品点数は特別多くないですね。
バネ、盗人金(シア)、カム(火挟側のシアに噛む部品)が近い平面上にあるので、
力も変なネジレが働かずスムーズに動きやすいのではないでしょうか。




カラクリに四、胴金に四本の線、用心金取付部裏に薄く四とあります。
銃身や銃床は探しても見つかりませんでしたが。

銃としては部品形状に特別な手の込んだものはないものの技術不足による欠点はなく、
装飾も装飾のために大きく何かをしない程度の控え面な装飾です。
お金をかけた最上級の銃とかではなく、真面目ながらちょっと見た目も気にした一丁なのではないかと思っています。
持っている古式銃の中でも愛銃と言える何丁かのうちの一丁です。  
タグ :火縄銃

Posted by ラスティネイル at 06:25Comments(3)古式銃

2021年02月28日

同じような銃さえあれば



以前射撃用に買った火縄銃と同じような形の火縄銃を買って、
そういう仕様が確かにあると確認して手放しました。
上が確認のため買ったもので、下が射撃用に買ったものです。
銃身長と口径が違うだけのような銃です。





柑子の一番前の八角の部分が短いことと、照星が銀の丸棒が立っているだけというのがあまり見ない特徴ですね。
取って付けたような照星ですが、他にも何点か見かけてはいます。


どちらも山が小さめでピッチの細かい尾栓です。


尾栓の底が四角錐なのも同様。





カラクリ周りも同じような形ですが、共用できるような近さではないです。
どちらも真鍮製ですが、下の方は黒く着色されています。
射撃用の方は火蓋が無かったので、同じような仕様の銃で形状を確認してから修復しようというのも大きな目的でした。
取手の先が薄くなっているのが特徴でしょうか。  

Posted by ラスティネイル at 01:09Comments(0)古式銃

2021年02月26日

弾を買ってはみたものの


火縄銃の射撃をメインに考えたはいますが、火薬の消費が計画に追いついていないので、
火薬を消費して帳尻を合わせるために装薬量の多いミニエー銃(エンフィールド銃)を撃とうと弾を購入。
前に自分で作っていたのだけでは足りないのと、リローディング歴15年という人が出品していたので、
自分の作っている弾との差を見ようと一発100円で80発購入。
自分で作ると一発34円ぐらいですが、不良も1~2割出るし諸々の事情で高くても試しでと。
左が購入したものでホイールウエイトかららしいのですが、表面がザラついていると言いますか、
艶が無い感じですね。
右側の自分で作ったものは艶があります。


先端の湯口を見ると買った方は凹んでる(ヒケてる)のであまり冷える前に湯口を切っているみたいです。
まあ、その方が作業は速いし、型も冷えないのかもしれません。


裏を見ると巣が見えます。なんと6割程度の弾で・・・
しかしながら、重さは巣が無いものとあまり変わらないのが不思議なところです。
巣が真ん中にないものは特に嫌な感じですね。

銃口に入れてみて素直に入ったのは51発でした。
これも入らないものが35%ぐらいあったわけですが、
元々ちょっと自分のものより径が大きくタイトなのかもしれません。
後ろのスカートは広がっても前側は拡がりませんから、タイトなものの方が命中率は良いかもしれません。

銃口に入って、巣のないも満足な見た目の弾は18発!
やっぱり自分で作らないとダメでしょうか。
まあ、使えるやつでは命中率がすごく良いとか、巣があっても当たるとかなら喜ぶべきか悩み始めるところですが、
小さな差がわかる技術はまだありませんし、銃身に装填できるものは火薬の消費目的で気軽に撃ってしまいましょう。

火薬の消費が大きい大口径の火縄銃も用意した方が融通が利きそうですね。
侍筒競技の練習にもなりますし。
銃によって火薬量が10倍ぐらい変えたりできるんですよね。
ミニエー銃は消費許可を申請したときから、火薬の消費量調整を視野に入れてましたが、4グラムちょいなので口径の割には少ない。
コロナが流行ってなければ、もっと自然に消費してたのですけどね。  

Posted by ラスティネイル at 02:43Comments(0)古式銃

2021年02月20日

近代化したい



エンフィールド銃を一時的に近代化して集弾性のテストだけしたいと思う今日この頃。
もちろん、競技はオリジナルのアイアンサイトでないとダメですが、
一時的に銃は無加工で性能のテストだけできないかなと。


この前、エンフィールド銃も少し撃ってきました。
ボアサイターで銃身の向きを見て、ゼロインはできないけど狙う場所を確認し、
依託射撃で撃ってみたけどまた着弾不明。
何発か撃ってみたら横弾だけ着弾。
もっと下を狙ってみたら普通の穴が開きました。
横弾だと弾速が落ちて下に着弾するのでしょうか。
それにしても弾の溝までわかる綺麗なキーホールが開くものです。

おかしいなと思いつつ、狙いは下にせず、リコイルを抑えるように撃ったら問題なく着弾。
エンフィールド銃も火縄銃と同じようにリコイルでかなり着弾が変わるようです。
まあ、火縄銃より跳ね上がりを感じますしね。
時間が無かったのでそんなことが分かったところで終了です。
それでまともな穴が開いた4発は縦こそ散っていますが、横は50メートルで5.5センチと希望の持てる数値。
腐ってもライフル銃でしょうか、本当に銃身内が腐食しているのですが。
それにミニエーライフル競技は100mの伏射なので、これぐらいじゃ話にならないですけどね。
上下に関しては、リコイルに慣れてないのもありますが、何十センチも下を狙うのは流石に狙いにくいです。




ちなみに、こんなピラミッド型のフロントサイトにVノッチのリアサイト、
砲兵銃なのでサイト長も47.5センチしかありません。
この銃を30発ぐらいしか撃っていないのに、このサイトで横がまとまるなんて優秀じゃないかと思ったり。
ちゃんと狙えればもっとまとまるでしょうか。
当時の資料では歩兵銃で100メートルで6センチの集弾性となっています。
ついでに、この画像見るだけでも銃がかなり上を向くサイトだとわかりますね。




最終的にはオリジナルのサイトで撃つしかありませんが、一度は性能を把握してみたい。
まあ、着弾がわからないときに狙いのせいではなく、真っすぐ飛んでないとわかれば装填方法の良し悪しもわかりますしね。
このバレルクランプマウントを二つ用意すれば軽いピストルスコープでも載せられないかなとも考えたいます。
リコイルも加速度はあっても跳度はそんなに高くなさそうですし。
このぐらいのサイトの重さなら問題なく撃てると思いますが、集弾性テスト用としては性能不足でしょうか。
それと画像のサイトはそもそもレプリカで性能がさらに実用的ではないです。
実銃用のも持っていますが、お高いのが黒色火薬にやられる覚悟をしないとなりませんね。

今のところ、50mでは三分弾の火縄銃が一番安定して当たっていますが、
距離が離れたら半分横弾になろうともミニエー銃の方が当たるかもしれませんね。
まあ、ミニエー銃が当たるのはよく知られている通りなので参考として、
主目的として火縄銃をの方の撃つ技術を向上させて、性能を数値でわかりやすくしていきたいところです。
鉄砲の趣味の人でなくても、歴史に興味がある人が火縄銃の性能を良くわかる資料をいつか作るのが最終目標でしょうか。  

Posted by ラスティネイル at 02:46Comments(0)古式銃